僕はマスコミがいてもいいから堂々と関学大に行きますと伝えたのですが、関学大側から「マスコミがたくさんいるから」と配慮されて、まず西宮のショッピングセンターの駐車場を指定されました。駐車場に着いて電話をすると、関学大のマネージャーと合流して、車に乗って、別のショッピングセンターに行って、そこの会議室で謝罪をしました。一体なぜこんなスパイ映画みたいなことをしなきゃいけないんだろうと。だから、僕は関学大に対してすごい不信感がありました。
　なんかこれはまずいなと思って、帰りがけの車の中で知り合いの記者に電話して「もう謝罪に来たこと、マスコミのみなさん知っているだろうから、伊丹（空港）にみんな集めてくれよ」って言ったんです。こちらとしては誠意を見せているわけで、別にその事実を知ってもらってまずいことはひとつもないですから。

突如決まった記者対応も多くのメディアが伊丹空港に駆けつけた　©KYODO

――あの会見は予定されていたものではなかったんですね。なぜ謝罪の場にピンクのネクタイを着けていたんですか？ 

　あれしか持ってなかったんです。大学に何本か置いていて、それをローテーションでやっていたんです。それしかなかった中で、日大の色（ピンク）だったので。

――「関西学院（かんせいがくいん）」を「かんさいがくいん」と呼んでいたのも話題になりました。

　僕もそう読むのは当然知っています。でも、関東の人間は、普通「かんせい」なんて読まないですよ。立川（東京地検立川支部）で検事さんの取り調べ45分くらい受けましたけど、検事さんはずっと「かんだい」（関大、通例では関西大学を指す）って言ってましたよ。関東で「かんせいがくいん」なんて言わないですよ。

大学を離れないといけないだろう

――その後、宮川選手が会見をしました。どう見ていましたか？

　おとなしい選手の印象でしたから、そんな喋れるのかなと思っていました。でも弁護士がついて、原稿があるんだろうな、と。そもそも日大として弁護士も用意していたし、井上コーチを通じて呼び出していたんですよ。でも彼は来なかった。なんで「反大学」みたいになってるんだろう？　というのが正直なところです。

――これまでの経緯からして、選手側に日大への不信感があってそういう判断をしたのかと。

【次ページ】　内田さん、記者会見やったら火だるまになっちゃうよ