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「自分で料理してるんですか?」「もちろん」26歳の大谷翔平が語っていた野球三昧な日々と“ささやかな幸せ”「日曜日にスタバに行って…」
posted2024/03/02 17:00
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
Getty Images
――メジャー3年目は60試合という、特殊で難しいシーズンになりました。残った数字をどんなふうに受け止めていますか。
「短いシーズンなので、スタート次第で好調の選手、不調の選手の差がはっきり出やすいなと感じました。最初の1カ月で不調の選手は、感覚が悪ければ気持ち的にも余裕がなくなって、その分、数字が残らない。短いシーズンだからこそ、それがより顕著に出たんじゃないかと思います。いつもなら、まだ100試合ちょっとがある中で調整していくこともできますが、ウチのようにポストシーズンに出られるかどうかがギリギリのチームだと、なおさら調子のいい選手だけを使っていったので、最初の1カ月は本当に大事だったなということをのちのちになって感じています」
欠場が続く悔しさ
――今年の60試合は長く感じましたか、短く感じましたか。
「うーん、普通ですかね(笑)。後半は出たり出なかったりがあったので、その期間は長く感じました。試合に出ないと一日が長いんですよ」
――ポストシーズン進出を争っていた中、結果が残らない、欠場が続くというのは悔しさもひときわだったのでは……。
「悔しさというより、申し訳ないな、という気持ちのほうが強かったですね。期待して使ってもらってるけど結果が出ないというのは、なかなかしんどいなと思いました」
――バッターボックスでは、8月、9月と、どんな感覚だったのでしょう。
「いい試合、悪い試合がありましたね。最後のほう(9月23日)、サンディエゴで左ピッチャー(アドリアン・モレホン、パドレス)から打ったホームラン(右中間への今シーズンの7号)はすごくよかったので、ああいう感じを出していけたらいいな、と思いました。ただ、それも試合に出続けないと難しいんです。そういう感覚を毎試合、出していくというのは、代打では難しい。最初からリズムを作れていればよかったんですけど、それが作れなかった」