#1014
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大谷翔平「やり過ぎくらいがちょうどいい」~異例のシーズンを終えて~

2020/11/16
今季は難しいシーズンになった大谷翔平。プロで8年の今「焦らないようにはしていない」と語る
投げては2試合のみの登板、打ってはイメージの違いに苦しんだ二刀流のメジャー3年目。残した数字は到底納得のいくものではない。しかし、大谷は課題を成長の原動力としてきた。厳しいシーズンもまた糧にするべく、その目は既に、来季の逆襲を見据えていた。

――メジャー3年目は60試合という、特殊で難しいシーズンになりました。残った数字をどんなふうに受け止めていますか。

「短いシーズンなので、スタート次第で好調の選手、不調の選手の差がはっきり出やすいなと感じました。最初の1カ月で不調の選手は、感覚が悪ければ気持ち的にも余裕がなくなって、その分、数字が残らない。短いシーズンだからこそ、それがより顕著に出たんじゃないかと思います。いつもなら、まだ100試合ちょっとがある中で調整していくこともできますが、ウチのようにポストシーズンに出られるかどうかがギリギリのチームだと、なおさら調子のいい選手だけを使っていったので、最初の1カ月は本当に大事だったなということをのちのちになって感じています」

――今年の60試合は長く感じましたか、短く感じましたか。

「うーん、普通ですかね(笑)。後半は出たり出なかったりがあったので、その期間は長く感じました。試合に出ないと一日が長いんですよ」

――ポストシーズン進出を争っていた中、結果が残らない、欠場が続くというのは悔しさもひときわだったのでは……。

「悔しさというより、申し訳ないな、という気持ちのほうが強かったですね。期待して使ってもらってるけど結果が出ないというのは、なかなかしんどいなと思いました」

――バッターボックスでは、8月、9月と、どんな感覚だったのでしょう。

「いい試合、悪い試合がありましたね。最後のほう(9月23日)、サンディエゴで左ピッチャー(アドリアン・モレホン、パドレス)から打ったホームラン(右中間への今シーズンの7号)はすごくよかったので、ああいう感じを出していけたらいいな、と思いました。ただ、それも試合に出続けないと難しいんです。そういう感覚を毎試合、出していくというのは、代打では難しい。最初からリズムを作れていればよかったんですけど、それが作れなかった」

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photograph by KYODO

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