「非常に光栄だ。ただ、勝利は監督一人の手柄ではない。選手、コーチ、スタッフ、クラブ関係者の全員の努力の結晶だ」

まだまだ元気。監督業から引退するつもりはない

――現在、73歳ですね。昨年まで、監督として39年ものキャリアを積み、延べ34ものクラブを率いてきました。このうち、日本での指導は約18年、延べ5クラブ（注：柏は二度）に及び、70代まで指揮を執った指導者は非常に稀です。さらにブラジル人監督の中でも75歳で指導歴43年目に入ったルイス・フェリペ・スコラーリ（元ブラジル代表監督。現アトレチコ・ミネイロ）に次ぐキャリアの持ち主です。2024年2月中旬現在、所属クラブはありませんが、今後は？

「まだまだ元気で、体調も非常に良い。監督業から引退するつもりはない。今年は、ブラジルのクラブで監督を務めたいと考えている」

23年、柏を率いた当時のネルシーニョ。70代にしていまだ現役指導者としての矜持を漂わせていた　©Etsuo Hara/Getty Images

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　世界でも指折りの、長く、密度の濃い指導歴を持つ名将。彼のフットボールへの情熱は、ヴェルディ川崎を指導するために日本へと訪れた30年前から今にいたるまで、まったくもって衰えていない。

＜第1回、第2回からつづく＞