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出産、シード落ち、10年優勝なし「そろそろ引退したら?と思う人もいる」それでも、横峯さくら(38歳)が“プロゴルファー”にこだわる理由 

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南しずか

南しずかShizuka Minami

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posted2024/02/20 06:00

出産、シード落ち、10年優勝なし「そろそろ引退したら?と思う人もいる」それでも、横峯さくら(38歳)が“プロゴルファー”にこだわる理由<Number Web> photograph by Shizuka Minami

1月、練習場で黙々とボールを打っていた横峯さくら。今シーズンに向けた意気込みを語った

 朝10時から2時間ほど、トレーナーとマンツーマンでトレーニング。お昼休憩を挟んだあと、再び2時間のトレーニングを重ねる。その前後は各1時間のランニングも欠かさなかった。それでも、心身ともに、これまでで最もトレーニングに費やした自負はあったが、すぐに結果に結び付くことはなかった。

「いつからか自分を追い込むことがゴールになってしまい、どういうゴルフをしたいのかという肝心な部分が疎かになっていました」

 年間のフェアウェイキープ率を見ても、出産前の2019年は約66.3%だったのに対し、昨季は約52.6%と安定さを欠いていた。スイングでも片手を離してしまうなど、ズレを修正しきれなかった。

 そんな反省をふまえ、今シーズンは“焦らない”ことをテーマに掲げている。

ゴルフも大事、息子との時間も大事

「トレーニングする、クラブも握る、ラウンドもする。だけど、息子とも遊ぶ。プライベートの時間もしっかり楽しむことが大事かなって」

 そもそも、出産前はゴルフに100%の時間を割いていた。だが、子育てが始まってからは、練習時間も限られ、戸惑いも少なからずあった。効率よく時間を使うコツを掴んできたのは最近のことだと話す。

 筆者が取材した1月も、決して朝から晩まで練習していたわけではない。ダンベルやバランスボールを使ったトレーニングを約30分。そこから練習場での打ちっぱなしも45分程度で切り上げた。数日前のトレーニングによる筋肉痛が残っていたことで、いつも以上に早めに終了。自らのコンディションと対話を重ねながらメニューを考えている。

「今は、体幹のメニューが95%ぐらい。体幹がしっかりしていたら、ショットの精度が上がるし、飛距離も出ると思います」

【次ページ】 10年ぶりの国内ツアー優勝へ

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