「琴ノ若が負けると息子の機嫌が悪い」

　体の大きい人は、一気に持っていくような相撲が、勝ちパターンとして一番いい。体力の消耗も少ないからね。琴ノ若がもうひとつ上を目指すなら、立ち合いにもっとこだわっていかないと。細かいところをこれから修正していけば、もっともっと伸びるはずなんだよ。

　実は僕の息子が琴ノ若の大ファンで、琴ノ若グッズをたくさん集めているんだ。息子はインターナショナルスクールの小学生なんだけれど、今、高校相撲の名門「埼玉栄高校」に憧れちゃってるの。琴ノ若が負けると機嫌が悪いから、是非とも頑張ってほしいんだよ（笑）。

大相撲初場所千秋楽から一夜明け、記者会見後に愛犬を抱く琴ノ若　©JIJI PRESS

「大の里はまだまだ」

　横綱昇進が振り出しに戻った大関霧島。今回は残念だったな。もっと前に出る、攻める相撲を増やさないとね。なんだか後ろに下がってばかりの相撲なんだよ。その時その時、その場限りの相撲ではなく、長い目で見ていかないと。まずは、「前に出る相撲」を頭の中でイメージしてごらん？　大関になってから守りに入っている感じがする。霧島は攻める相撲スタイルがベストなんだよ。前に出る相撲を取っていれば、ケガも少ないしね。だって、考えてみてよ。フツーの人たちだって前に向かって歩いてたらケガはないけど、後ろに下がって歩いたら、転んでケガしちゃうじゃん。単純なことなんだ。

　新入幕で11勝し、敢闘賞をもらった大の里。

初場所12日目、横綱・照ノ富士に敗れ、支度部屋で記者団の取材に応じる大の里　©JIJI PRESS

　上位陣には3連敗してしまい、平幕の阿武咲にもパカーン！　とヤラレちゃった。これまたまだまだ――なんだよね。新入幕で、まだ大の里の相撲をまわりが覚えてないから勝てた部分も大きい。今後は、みんな研究してくるよ。でも、これからひとつひとつ段階を踏んで強くなっていくはずで、伸びしろが大きい。楽しみな存在だよな。

「質屋の商売じゃないんだからさ」

　場所前の連合稽古などで、好調そうだった高安。いつもそうなんだよ。「今場所の高安はイケそうだ！」と耳にして、「そろそろ初優勝かな？」と期待するんだけど……。

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