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「オオタニがDHを独占することは…」大谷翔平“驚きの外野手起用プラン”はなぜ飛び出した? ドジャース「主戦力は30代」という事実

posted2023/12/31 17:05

 
「オオタニがDHを独占することは…」大谷翔平“驚きの外野手起用プラン”はなぜ飛び出した? ドジャース「主戦力は30代」という事実<Number Web> photograph by Getty Images

ドジャースでの大谷翔平の“起用法”を現地記者が解説する

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、大谷翔平の入団会見翌日に地元テレビ局のインタビューで衝撃の発言をした。来季の起用法を問われた時のことだった。

「2文字。DHだ。だが、翔平と話をして9月になって投げられるようになったら、左翼に入るのはどうだと聞いた。彼は『腕が問題なければOK。構わない』と言ってくれた。その時まで時間がある。どうなるか見てみよう」

 テレビ局の仕事も長くする身として、大谷の来季起用法をインタビュアーが聞いた時点でこの質疑応答は予定稿と直感した。左翼起用のプランを質問者が知っていた。同時にロバーツ監督のこの発言を聞き、さすがドジャースと思った。

「左翼・大谷」起用が実現する理由

 大谷の右肘手術の執刀医でドジャースのチームドクターであるニール・エラトラッシュ医師は、LAタイムズ紙の取材に9月には実戦形式の投球練習を再開できる見通しと答えている。あくまでも右肘のリハビリが順調に進んだ場合のプランのひとつに過ぎないが、思い通りに進めば「左翼・大谷」起用は実現するに違いない。これは単にシーズン終盤の戦いを見据えただけのものではない。投手復帰が可能となる25年シーズン以降、『三刀流起用』を真剣にチームが考えていることを意味している。

 ご存知のように現在のメジャーの野球ではDHはたったひとりの選手が占有すべきポジションではない。DHはベテランレギュラー野手の休養の場でもあり、ローテーション起用することで疲労回復、怪我防止、コンディション維持へと繋がり162試合の長丁場を乗り切る。その上で10月の戦いを制するためには必要不可欠な戦略となる。

 ドジャースには大谷と並びムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンのMVPトリオが打線を牽引する。そのベッツも来季は32歳、フリーマンは35歳を迎える。それ以外でも正三塁手マックス・マンシーは34歳、右翼のジェイソン・ヘイワードも35歳、激務の正捕手のウィル・スミスも29歳だ。5選手のコンディション維持を考えれば、シーズン序盤からDH専任の大谷にもある程度の休養日は与えられるだろう。

【次ページ】 エンゼルスでは大谷の“無休”が続いてしまった

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