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“まさかの発言”ルメールのイクイノックス評「ポニーみたい」は最上級のホメ言葉だった…ジャパンカップ圧勝後に陣営が明かした“奇跡のバランス”
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKeiji Ishikawa
posted2023/11/27 17:12
11月26日、ジャパンカップを4馬身差で圧勝したイクイノックスのウイニングラン。鞍上のクリストフ・ルメールは万感の思いを込めて拳を突き上げた
“最強”に挑んだリバティアイランドの今後も楽しみに
4馬身差の2着となった三冠牝馬リバティアイランドは、道中、イクイノックスをマークするように進み、「この馬を負かすことが自分の勝利につながる」という競馬をしたが、差し切ろうとしたところで、逆に突き放されてしまった。
スタートしてから正面スタンド前で他馬に寄られて接触するシーンがあり、その後は、外のスターズオンアースとずっと併せる形になった。楽な展開ではなかったが、堂々と勝ちに行き、その結果、イクイノックス以外には負けなかったのだから立派だ。
シンボリルドルフもディープインパクトもコントレイルも、対古馬初戦では敗れているのだから、悲観する必要はない。リバティは、心身ともに成長の余地を大きく残しており、この一戦で、来年以降がますます楽しみになった。
リバティから1馬身差の3着となったスターズオンアースは、予定していた天皇賞・秋をスキップするなど一頓挫あったにもかかわらず、さすが二冠牝馬という走りだった。
4着のドウデュース、5着のタイトルホルダーは、ともに復活の気配以上のものを見せてくれた。
そして6着のダノンベルーガまで、順番こそ入れ替わったところはあったが、1番人気から6番人気までの馬が6着以内に来た。
強い馬が、前評判通りに力を出して、走り切った。そうしたなかで、世界一のスーパーホースが圧巻のパフォーマンスで頂点に立った。
冒頭のルメールの言葉のように、長く、私たちの記憶に残るレースになった。