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「美も含めて、自信は100%です」安納サオリ“知名度急上昇”の裏にあった思いとは? 人気レスラーこれからの可能性「自慢の存在でありたい」

posted2023/11/17 11:01

 
「美も含めて、自信は100%です」安納サオリ“知名度急上昇”の裏にあった思いとは? 人気レスラーこれからの可能性「自慢の存在でありたい」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

スターダムではリーグ戦出場、OZアカデミーやセンダイガールズなどさまざまな団体で活躍を続ける安納サオリ

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Norihiro Hashimoto

 気がつけばどこかで試合をしているという感じだ。安納サオリは日本プロレス界でも屈指の売れっ子ではないか。

 もともと人気選手だったが、今年4月から女子最大手のスターダムに参戦して拍車がかかった。6人タッグとタッグのベルトを獲得し、この夏はシングルリーグ戦「5★STAR GP」に初出場。7月末から9月いっぱい、主力選手たちと集中的にシングルマッチを行なっている。同時にセンダイガールズ、OZアカデミーにも出場し続けた。

「自分でも“私、今どこにいる!?”って思う時がありました。でも自分で決めたスケジュールですからね」

 試合以外に撮影や取材もあり、この夏は多忙を極めたという。

「8月9月はほとんど家にいなかった。その忙しさに充実感がありましたね。コスチュームのまま移動の車に飛び乗ったり、タクシーの中でインタビューを受けたりスター気分で(笑)」

リーグ戦挑戦で「存在をスターダムに刻み込みたい」

 2015年5月デビューだからキャリア9年目。スターダムでの闘いは新人時代以来だ。メンバーも様変わりしている中でのリーグ戦、安納は優勝する気でいた。一方でスターダムの選手たちに挑む感覚もあった。

「スターダムと関わっていない期間に培ってきた“安納サオリ”がどれだけ通用するのか。存在をスターダムに刻み込みたい。そんな感覚もありました。これまでいろんなリングに上がってきましたけど、スターダムは闘ったことのない選手ばかり。どの試合も忘れられないです。

 普段の大会は、選手それぞれにテーマがあって、狙うベルトも違う。でもリーグ戦の期間は出場選手全員が同じものを目指してるんですよ。2ブロック、20人が優勝だけを狙っている。得点争いの激しさを体感したし、学ぶことが多かった。特に感じたのはスターダムの選手たちの意識の高さですね。闘い方も試合後のコメントも突き詰めてやってるんだなって。“みんな、これを毎年やってるのか”と」

 結果は9戦して4勝3敗2分の勝ち点10。同じブロックから決勝に進出した舞華とは引き分けで、ポイント差は1勝分の2点だった。

「“あそこでもう一つ技を出せていたら勝ててたのに”とか“もう少しだけ粘れていたら負けなかったのに”とか、悔しさばかり残る結果です。初出場で初の決勝進出、そして初優勝と初めてをいっぱい経験するつもりだったのに、5★STAR GPはそんな簡単じゃなかったですね。本当に身に沁みました」

【次ページ】 “絶対不屈彼女”の自分らしさ

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