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「せっかくベルトを巻いたのに」IWGP女子王者・岩谷麻優30歳の葛藤…“スターダムのアイコン”がホンネで語る「映画化と結婚願望」《特別グラビア》
posted2023/11/15 17:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
スターダムのアイコンと称される岩谷麻優はIWGP女子王者だ。だが、4月にメルセデス・モネを破って戴冠して以降、あまり防衛戦が組まれていなかった。
現地時間11月10日、岩谷はダラスでCMLL世界女子王者ステファニー・バッケルを相手に2度目の防衛に成功したが、右手小指脱臼という代償を負った(本インタビューは負傷前に実施)。それまでは8月に林下詩美との初防衛戦があっただけだった。
来年の1月4日にTOKYO DOME CITY HALLでIWGP女子王座戦が行われることは決定済みだが、その前に岩谷の防衛戦が行われるかどうかはわからない。
「何のためのIWGPなのか?」他団体参戦も視野に
岩谷は同日に行われる新日本プロレスの「イッテンヨン」こと東京ドーム大会に前々から大きな関心を寄せていた。ドーム大会出場が、岩谷の大きなモチベーションでもあった。今年の1月4日には、KAIRIと中野たむのIWGP女子王座戦がドームで組まれたからだ。
だが、来年はそれが行われないということを知らされた。岩谷は直訴したが、「出たい」という願いはやんわりと否定されたらしい。
「ドームで試合したいですよ。せっかく一所懸命頑張ってベルトを巻いたのに、なぜ? って思います。でも、ワンチャン狙っている。ねじ込もうとしています。『何のためのIWGPなのか?』ってファンの人が言っていた。STRONG女子王座もできたけど、なんかその辺が曖昧ですよね。でも、巻いているから愛着はありますよ。誰に見せても『きれいだね』と言われるこのベルトを、『年季が入っているね』と言われるようになるまで持ち続けたい」
防衛戦をもっとやりたいというのが、岩谷の本音のようだ。そして、ファンがハシゴできるなら、岩谷だって東京ドームにハシゴは可能だ。彼女の力をもってすれば、1日に2つの防衛戦をやったっていい、と筆者は思っている。
「スターダムは興行いっぱいやって、全国を回って、バスも持って、大きくなったなあって思います。でも、今、自分は他団体に乗り込んでみたいですね。最近、X(旧Twitter)とか気にして見るようにしているんです。IWGP女子の名前を出してくれている人も多い。気になる人がいたらそこへ乗り込んで行きたい。『挑戦してくれませんか』って。このIWGP女子をスターダム内だけじゃないベルトにしたいですね」