「俺が中心なので。俺が出れば盛り上がるし」

　変に理屈をつけず“朝倉未来のネームバリューがほしい”と言えというわけだ。大会には「朝倉未来軍団」として白川陸斗と西谷大成も出場。RISE勢との対抗戦という形で3試合が行われる。白川は木村“ケルベロス”颯太、西谷は山口裕人との対戦が決まった。会見での未来は、YA-MANだけでなく木村、山口にも舌鋒を向ける。

「この3人が（RISEオープンフィンガーグローブ戦の）トップ3人なんですか？ YA-MANしか知らないですけど。見た目が弱そうですよね。強いヤツって感じるものがあるけど、それがまったくない（笑）」

対抗戦に出場するRISE勢と「朝倉未来軍団」の選手たち　©Norihiro Hashimoto

　YA-MANに対しては「世間の評価として俺より格下と思われてる。俺のほうが強いと思われてるんですよ。チャンピオンなのに可哀想だなって（笑）」。さらにこんな言葉も。

「俺が中心なので。俺が出れば盛り上がるし」

　自分が試合をすることにどんな意味があるか、どれだけの人間と金銭が動くか、未来はよく知っている。だからなのか、大晦日の大会には必ず出場するべきという風潮に疑問を呈してもいる。

単独インタビューで語った「いま一番PPVを売る選手は俺」

　会見後には短い時間だが単独インタビューに応じてくれた。手痛い敗戦を喫した後の大事な試合だが、ことさらにナーバスになっているというわけではないようだ。

「大晦日の大会は必ず出るものという考え方は古いと思いますね。RIZINの社長（榊原CEO）とか、古き良きものとして大晦日の大会を残したいという人はいると思います、ファンの中にもね。でも俺の見方からすると、どうしても出るという必要はない。実績からして、いま一番PPVを売る選手は俺だと思うんで。俺が試合をすれば（多くの人が）見るんじゃないですか。だから“大晦日じゃないと”という気持ちはまったくないです」

インタビューに応じた朝倉未来　©Norihiro Hashimoto

　未来にしてみれば“いつどこで試合をしようが、俺が出る大会がビッグマッチ”という感覚なのだ。それだけの数字を残してきたのは間違いない。YA-MAN戦でケガなどがなければRIZIN大晦日大会に出てもいいという気持ちにもなっているが、それはあくまで自分自身で決めること。

　会見では、SNSなどでのファンの声が大きくなりすぎているという苦言も。それが言えるのも、朝倉未来という存在が破格に大きいからだ。今さら“炎上”で潰されることはない。

「（試合は）俺がやりたいかどうか。最近は視聴者と有名人の距離が近いというか、視聴者の一意見が目に入りやすい。“YA-MANとの試合は受けないほうがいい”とか。そんなの、決めるのは俺なので」

【次ページ】　「ファンの声が大きい。みんな視聴者に踊らされてる」