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ノーヒットノーランはさせたいが「投手の健康+チームの勝利」優先? 石川柊太、佐々木朗希、柳裕也…今ドキの“大記録と監督の葛藤” 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2023/08/22 11:06

ノーヒットノーランはさせたいが「投手の健康+チームの勝利」優先? 石川柊太、佐々木朗希、柳裕也…今ドキの“大記録と監督の葛藤”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

ノーヒットノーランを達成したソフトバンクの石川柊太

 一方で、巨人の戸郷翔征のように今季3試合も140球以上を投げている投手もいる。先発投手をめぐる価値観は、今、指揮官の間で揺れ動いているのだ。

 とはいえ個人の大記録より、チームの確実な勝利、そして投手の健康、将来性を重視した采配は、今後主流になっていくだろう。

 今回の石川柊太のケースは8対0と大差がついたこともあって、藤本博史監督、斉藤和巳投手コーチが判断したのだろうが、ノーヒットノーランをめぐっては今後も指揮官の微妙な采配が見られることになるのではないか。

1週間で活躍した選手は…

【2023年8月14日~8月20日 週間成績】
〈パ・リーグ〉
 オリックス5試3勝1敗1分 率.750
 ソフトバンク5試3勝2敗0分 率.600
 日本ハム6試3勝2敗1分 率.600
 西 武6試3勝3敗0分 率.500
 ロッテ6試2勝4敗0分 率.333
 楽 天6試2勝4敗0分 率.333

 首位オリックスは日本ハム戦、3試合中2試合で延長戦を戦ったが1勝1分けと負けなかった。2位ロッテは2勝4敗と、水をあけられた。

〈打撃成績5傑〉※打撃の総合指標であるRC=Runs Create順
 藤岡裕大(ロ)11打6安0本0点1盗 率.545 RC5.50
 辰己涼介(楽)22打8安0本1点2盗 率.364 RC5.16
 柳田悠岐(SB)22打8安2本4点0盗 率.364 RC4.95
 ペイトン(西)21打7安1本1点0盗 率.333 RC4.90
 今宮健太(SB)15打6安1本1点0盗 率.400 RC4.56

 ロッテの藤岡は、6安打に加え3四球2死球、犠打も一つあり、17打席で5つしか凡退がなかった。柳田は今季通算.310、打率1位のオリックス頓宮裕真に5厘差に迫っている。本塁打は柳田、栗原陵矢のソフトバンク勢が2本、打点は柳田、栗原など6選手が4でトップ。盗塁は楽天・小深田大翔が3で最多。

〈投手成績5傑〉※リーグ防御率に基づくPR=Pitching Run順
 石川柊太(SB)1登1勝 9回 責0率0.00 PR2.68
 上原健太(日)1登 9回 責0率0.00 PR2.68
 東晃平(オ)1登 7回 責0率0.00 PR2.09
 早川隆久(楽)1登 7回 責0率0.00 PR2.09
 山﨑福也(オ)1登1勝 6.2回 責0率0.00 PR1.99

 ソフトバンクの石川は8月18日の西武戦でノーヒットノーラン。日本ハムの上原は20日のオリックス戦で9回を零封したが味方の援護なく勝利はつかず。救援ではソフトバンクのオスナとロッテの益田直也が2セーブ、日本ハムの池田隆英が3ホールド。

〈セ・リーグ〉
 広 島6試4勝2敗0分 率.667
 ヤクルト6試4勝2敗0分 率.667
 DeNA6試3勝3敗0分 率.500
 阪 神6試3勝3敗0分 率.500
 巨 人5試2勝3敗0分 率.400
 中 日5試1勝4敗0分 率.200

 8月16日、阪神にマジック29が点灯。以後やや足踏みしているが、マジックは消えていない。

〈打撃成績5傑〉
 オスナ(ヤ)23打9安2本5点 率.391 RC5.52
 岡本和真(巨)19打6安2本7点 率.316 RC5.32
 デビッドソン(広)21打6安3本4点 率.286 RC5.24
 サンタナ(ヤ)21打8安2本4点 率.381 RC5.08
 大山悠輔(神)22打8安1本2点 率.364 RC4.83

 巨人の岡本は今月12本塁打。今月はあと9試合あり、2013年8月にヤクルトのバレンティンが記録した月間18本塁打に迫るかどうか注目だ。本塁打は広島デビッドソンの3、打点は巨人岡本の7が1位。盗塁は阪神の近本光司など4人が2盗塁。

〈投手成績5傑〉
 床田寛樹(広)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.40
 サイスニード(ヤ)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.40
 伊藤将司(神)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.40
 菅野智之(巨)1登1勝6.1回 責0率0.00 PR2.40
 柳裕也(中)1登0勝1敗8回 責1率1.13 PR2.02

 広島の床田は8月17日の阪神戦で、ヤクルトのサイスニードは8月20日の中日戦で、同日、阪神の伊藤はDeNA戦で、それぞれ完封勝利を挙げた。救援では広島の栗林良吏など4投手が2セーブ、同じく栗林など6投手が2ホールドで最多だった。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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