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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
久保建英22歳が試合中“舌をペロッ+笑顔”で…「クボいるの?」子供人気は今季も! カメラマンが撮った“ソシエダ2年目開幕前のワクワク”
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/08/03 17:01
23-24シーズンに臨む久保建英。22歳となった彼の表情からは勇ましさも感じる
またその後方、右サイドバックでは、新加入のアマリ・トラオレがデビュー。チョにボールが入ると追い越す動きを見せるなど、精力的な動き出しと大きな声がけが印象に残った。
中盤では、ボランチに入るスビメンディ、1列前にメリノ、ブライス・メンデスのシステムが昨シーズンより引き継がれている。
昨季序盤戦で負傷したFWサディクも戻ってきた
前線に入ったのはサディク。昨季加入ながらも序盤での怪我でシーズンを棒に振ってしまったストライカーが復帰した。昨季その穴を埋めたセルロートがビジャレアルに去ったため、サディクへの期待は高まる。
この日も前線で恵まれた体躯を駆使したキープから先制点をお膳立てしているが、さらに周囲とのコンビネーションを高める必要はあるか。また、メリノから指示が飛ぶシーンも目についた。
ハーフタイムになると、ポツポツと雨が落ち始め、徐々に雨脚を強めていった。
美食の街らしくコック帽を被った鼓笛隊がスタジアムを盛り上げる中、久保等がピッチ上でアップに励んだ。また後半が開始されると、ピッチサイドで選手たちがアップを行ったが、特に久保に対して多くの声援が飛んだ。
そして62分、久保はオヤルサバルと交代でピッチに足を踏み入れると、ピッチの感触を掴むよう高くジャンプした。
右サイドに開いてポジションを取った久保は、落ち着いたボール捌き、キレのある動きを見せた。屈強なCBに果敢にドリブルで勝負を仕掛ける。また、相手のファールすれすれのチャージをいなすと、体勢の崩れた中でも巧みにボールを操った。
久保のチーム内序列は高く、中心としての働きを
ただ開幕へ向けた調整試合ということもあり、このタイミングではすでにほとんどの先発メンバーが変わっていた。サブ組メンバー中心での戦いは、久保にとっては難しい部分もあったか。
雨の影響もあって味方からのパスが流れてしまうなど、久保の元へとなかなかボールを繋ぎきれないシーンも目立った。しかし久保自体のチーム内プライオリティーは高く、今季はよりチームの中心としての働きが求められている。
今季リーガとCLを戦うソシエダ監督イマノルにとって、選手のローテーション起用は必須となる。今日の先発構成としては、ほぼフルメンバーの中で久保を休ませ、チョの起用を想定したものだった。その中でチョの奮闘は目立った反面、久保と交代したオヤルサバルの表情からは、彼の完全復調にはまだ時間がかかるのだろうか――と想起した。