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[北中米の主役たち(4)]ケイン「勝利だけを求めて」
posted2026/01/29 09:01
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Getty Images
「勝つしかない」と、ハリー・ケインは言う。W杯で優勝しない限り、「ネガティブな雑音は消えない」のだと。昨年12月中旬、メディアで報じられた、イングランド代表主将の発言だ。確かに、母国のムードを端的に表現すれば、「優勝だ!?」と、感嘆符とともに疑問符が付く。ガレス・サウスゲート前監督体制下では、国際大会で2度の決勝進出を果たしたが、1966年W杯以来となる悲願の優勝はならなかった。
結果、FA(イングランドサッカー協会)は、レールを敷き直したはずの母国人路線を一時的に捨て、代表史上3人目の外国人に指揮を委ねた。昨年の元日が仕事始めとなったトーマス・トゥヘルは、1年半の短期契約。60年ぶりの国際タイトル獲得のみを目的に雇われた、ドイツ人監督だ。今夏のW杯は、優勝以外は失敗を意味する。そのため、予選を無失点のまま8戦全勝で終えても、さほど騒がれはしなかった。抜けて当然のグループだったのだ。最たる例が、敵地で大勝(5-0)し、2試合を残して突破を決めた第8節。相手は、当時FIFA世界ランキング137位のラトビアだった。
トゥヘル体制下での過去10試合では、昨年6月に国際親善試合で対戦した際のセネガル(19位)が、ランキング最高位の相手。イングランドはホームゲームで敗れ(1-3)、会場となったシティ・グラウンドの観衆からブーイングを浴びている。
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