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「3人の小僧を信じるのはやめろ」ウィル・オスプレイがオカダ撃破後に語った“三銃士推し”への不満「オレが新日本に黄金期を取り戻す」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/07/31 17:01
7月27日、オカダ・カズチカに勝利したウィル・オスプレイはG1優勝を宣言。話題の「令和闘魂三銃士」に対しては「小僧」と一刀両断した
「弟に負けるのってこんなに…」オカダの感慨
全勝で史上初の3連覇、通算5度目の優勝を果たすと宣言していたオカダは、オスプレイに敗れた事実を素直に受け止めていた。
「今日のオスプレイの勝ちってのは、まぐれでも何でもないでしょう。悔しいね。まあ、チームは違えど兄弟のような感じでやってきて……。弟に負けるのってこんなに悔しいんだね。ただね、オスプレイが強いってのはここ何年かでわかっていたことだし。でも、このG1、もう戦えないわけじゃないしね。オスプレイ、決勝で会おうぜ」
オカダは決勝でのリベンジを誓った。
7月15日の開幕戦でタイチに不覚を取ったオスプレイだったが、その後は順調に勝ち星を重ねることができている。
今年1月の東京ドーム大会で、オカダは前年のG1優勝者としてジェイ・ホワイトに挑みIWGP世界王者となった。一方、US王者だったオスプレイはケニー・オメガに敗れた。だが、オカダは4月にIWGP世界王座をSANADAに奪われた。逆にオスプレイは6月にオメガからIWGP US王座を取り戻した。
今の勢いではオスプレイだ。6月にカナダ・トロントで行われた『AEW x NJPW Forbidden Door』では、オカダはメインイベントでブライアン・ダニエルソンと対戦したが、腕固めを決められてギブアップ負けした。これをオカダは「恥ずかしい負け」と表現した。
対照的にその日、極度のバイオレンス・ファイトとなった流血戦をオスプレイは制した。ドン・キャリスという悪の参謀の存在は大きかったが……。
オスプレイは8月27日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われる『AEW All In』 にエントリーが決まっている。まだ、カードの発表はないが、相手にはクリス・ジェリコが有力視されている。IWGP US王座とG1 CLIMAX優勝者の肩書きでオスプレイが地元の英雄として凱旋できるのか、注目される。ロンドン大会のメインはMJFとアダム・コールのAEW世界戦になるのだろう。だが、英国のファンにとってオスプレイの存在は絶大だ。
ともあれ、G1のBブロックではオスプレイが1位、オカダが2位となる可能性が高い。8月10日の船橋アリーナでの準々決勝に2人がいることはほぼ間違いない。しかし、2人そろって決勝に残れる可能性は逆に極めて低いだろう。
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