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巨人打線のキーマン・秋広優人20歳が“急成長中”なワケ…原辰徳監督の若手育成術とは?「我々にできることはチャンスを与えることだけだ」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2023/06/20 17:02
巨人打線のキーマンとして活躍中の秋広優人20歳。松井秀喜の55番を背負う期待のホープだ
「我々にできることはチャンスを与えることだけだ」
こう語る原監督は1点ビハインドの8回、その追い込まれた場面で、代走に門脇を指名し、盗塁のサインを出した。そこで門脇は迷わずにスタートを切り、走ることを経験した。結果はアウトだったが、与えられたチャンスをしっかり自分の糧にして、その経験を次に活かせるチャンスを得た。この経験がいつか大事な局面で、必ず生きてくるとベンチは信じる。
そして門脇にとっては、いまのそういう経験の1つ、1つが、いつか自分の力でレギュラーを奪うことにつながるはずなのである。
むやみやたらに選手を「使え、使え」というのではない。どこでチャンスを与え、どう経験を積ませるか。そこにこそ育成の本質はあるということだ。
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