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始球式に1日署長、多忙すぎる“りくりゅう”は今…振り付けや筋トレだけじゃない「フィギュアスケーターって、シーズンオフは何してる?」

posted2023/06/12 17:02

 
始球式に1日署長、多忙すぎる“りくりゅう”は今…振り付けや筋トレだけじゃない「フィギュアスケーターって、シーズンオフは何してる?」 <Number Web> photograph by KYODO

5月10日、バンテリンドームで始球式を行った“りくりゅう”こと三浦璃来と木原龍一

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 氷上の華やかな演技で、フィギュアスケートの選手たちは人々を惹きつける。シーズンが始まると国内外で大会が行われ、世界選手権へと進んでいく。4年に一度はオリンピックも挟む。

 テレビ中継やニュースを通じてフィギュアスケートを楽しむ多くの人にとっては、秋から春にかけてのシーズンがフィギュアスケートに接する時期で、だから春からまた次のシーズン開幕までは「シーズンオフ」として認識される。

「オフ」という言葉からは、選手たちが休んでいる期間のような印象を受けるかもしれない。

 しかし実際はそうではない。むしろ多忙を極める時期でもある。

シーズンオフ、選手たちは何をする?

 春にシーズンを終えてからやることと言えば、まず第一にプログラムの振り付けがあげられる。新しいシーズンへ向けて、新プログラムはどういう方向性でいくのか、どの曲を用いるのか検討する。そのなかには、どの振付師に依頼するのかも含まれる。

 曲はコーチが候補を、あるいは選手がやりたい曲をあげることもあるし、振付師が「この選手にはこれを滑ってほしい」と提案するケースもある。早い場合にはシーズンが完全に終了する前、3月頃には曲や振付師が決まっていることもある。

 そして実際に振り付けの作業を行う。国内の振付師なら拠点としているリンクへ来てもらい、海外の振付師ならその振付師がいる地に赴く。今は多くの選手がSNSを使用しているが、時折、海外のどこか、例えばアメリカやカナダにいることを伝える投稿がある。日本を拠点としている選手なら、たいていの場合、振り付けのために滞在しているときだ。滞在している間に振付師と一緒に曲を決めるところからスタートすることもある。

【次ページ】 オフにあえて海外でトレーニングする意味とは?

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