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吉田正尚がオリックス後輩の悩みに“ズバリ回答”? パ首位打者・頓宮裕真(26歳)が明かす「アメリカの正尚さんに送った相談LINE」
posted2023/06/05 11:05
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
KYODO
パ・リーグ首位打者争い。
昨年まで、吉田正尚(レッドソックス)の定位置だったその場所に、今、オリックスの頓宮裕真がいる。
今年は3月の侍ジャパン強化試合で足を痛め、開幕には間に合わなかったが、4月5日から出場すると、着々と安打を積み重ねてきた。6月1日の試合で規定打席に到達すると、打率.321で、それまで1位だった柳田悠岐(ソフトバンク)を上回り、首位打者に躍り出た。
「今日だけです。写真撮っとかな」
頓宮はそう笑いながら球場を後にした。
翌日、その言葉通り、3安打と固め打ちした柳田に首位を奪い返されたが、頓宮も簡単には引き下がらない。6月3日の中日戦で2安打を放ち再びトップへ。翌4日も3安打の活躍で、打率を.338まで伸ばしている。
まだ6月で、首位打者争いと言うには気が早すぎるが、それでも、毎日数字が気にかかる。
「正尚さんの言葉を思い出せるように」
最近、頓宮は打席に入る際の登場曲に、昨年まで吉田が使っていた、若旦那の『何かひとつ(Producer’s Acoustic Version)』を使用している。
その理由を尋ねると、こう答えた。
「正尚さんが言ってくれた言葉を思い出せるように」
今シーズン、頓宮は、アメリカに渡った吉田とLINEや電話で頻繁に連絡をとり、バッティングのアドバイスをもらっているという。