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「ミトマ? 来季も絶対ここ(ブライトン)にいる」智将デゼルビ43歳から“三笘薫への評価と気遣い”を直聞き「彼らは人間としても…」
posted2023/05/24 17:12
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Richard Heathcote/Getty Images
「ミトマ? イエス。(来シーズンも)絶対にここにいると私は思う」
ブライトン&ホーヴ・アルビオンのロベルト・デゼルビ監督は、ホーム最終戦前日の記者会見で、筆者の問いかけにそう応えた。もちろんこちらが、「三笘薫は来シーズンもブライトンでプレーすると思いますか?」と尋ねた後のことだ。
「来季は少なくとも15ゴールを記録してもらいたい」
その質問の前に、三笘の今シーズンをどう評価しているかとも訊いてみた。翌日のホームでのマンチェスター・シティ戦と、敵地での最終節のアストンビラ戦で、ブライトン史上最高のシーズンが幕を閉じる。プレミアリーグで1年目の日本人ウイングが果たした役割は実に大きいはずだが、それを指揮官本人の口から聞いてみたいと思った。
「トップ(レベルだ)!」と開口一番に発した指揮官は、続けて「ベリー、ベリー、ベリー」と3度も強調の副詞をつけて、三笘の働きを賞賛した。
「ただし、まだまだ彼は成長できるし、もっともっとよくなるはずだ」と現在43歳のイタリア人監督は話した。「来シーズンは、少なくとも15ゴールを記録してもらいたい。なぜなら、彼にはそれだけのクオリティーとポテンシャルがあるからだ」
EL出場権へ「大きな負担をかけてしまった」
ブライトンは先週末のホームでのサウサンプトン戦に3-1で快勝し、7位以内が確定。少なくとも、来季のヨーロッパカンファレンスリーグに出場できることになった。さらにいえば、現在6位のブライトンと7位のアストンビラの間には、勝ち点3差に加え、16の得失点差がある。つまり、最後の2試合で大敗が続かないかぎり、6位の座とヨーロッパリーグ出場権が維持できるわけだ。
現在、UEFAが主催するクラブフットボールの最高峰の大会がチャンピオンズリーグで、その下にヨーロッパリーグとヨーロッパカンファレンスリーグが位置付けられている。デゼルビ監督も当然、よりレベルの高いヨーロッパリーグでプレーしたいと明かしている。
そしてクラブ史上初の欧州戦線に臨むにあたり、戦力の維持と強化が大きな焦点のひとつとなる。指揮官も、そこを何度も強調した。