- #1
- #2
バレーボールPRESSBACK NUMBER
「朝が来るのが怖かった」西田有志が苦しんだ“謎の症状”「もし大きな病気だったら、結婚もやめようと」不安な夜を支えた妻・古賀紗理那の存在
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYuki Suenaga
posted2023/04/21 11:03
原因不明の症状に悩まされていた西田有志。不安な日々を支えてくれた妻・古賀紗理那への思いを明かした
「最初は何これ? って指輪自体に興味を持って、僕の言葉なんて全然耳に入っていない。そういう姿もやっぱりかわいいんです(笑)。『指輪のサイズはわからなかったから、今度一緒に合わせに行こう』と言ったらやっと理解してくれて、私でいいの? って。23歳で結婚することを早いと言う人もいるかもしれないけれど、僕にとっては全部自然な流れでした」
口ゲンカでは勝てないのがわかっているから、絶対言い返さない。嬉しそうな笑顔は、まさに幸せそのものだが、原因不明の体調不良が続いた時は、まったく別の結末も頭をよぎった。
「プロポーズはしたけれど、もしも命にかかわるような大きな病気だったら、その瞬間に連絡を取るのもやめる。結婚も、付き合うこと自体もやめよう、って話したこともありました」
受け入れがたい恐怖や不安も、古賀がいたから乗り切れた。何度もそう繰り返す。
「藤井さんがいなければ無理だった」
そしてもう1人、西田にとってかけがえのない、支えになった人物がいた。
「自分の身体よりも僕のことをずっと心配してくれて、いつも連絡をくれた。藤井(直伸)さんがいなければ無理だった。自分だけでは乗り越えられませんでした」
結婚へと至る最初のきっかけをつくった“共通の友人”であり、バレーボール選手として新たな武器を引き出してくれた人。西田にとってまさに、かけがえのない存在が藤井だった。
(つづく)
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。