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村上宗隆はなぜ自分の可能性を信じ続けられたのか? 過去発言から読み解く「もっとやれたんじゃないのか」「一番怪物だったのは…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2023/03/22 18:02
昨季セ・リーグ三冠王の村上もWBCの1次ラウンドでは苦しみ、4番から5番へと打順が変わったがマイアミの地で見事復活を果たした
三冠王の村上がシーズン前に予告していた「さらに大きな選手に」
<名言4>
これから先、さらに大きな選手になりたいです。
(村上宗隆/Number1047号 2022年3月17日発売)
◇解説◇
令和初となる三冠王を獲得した村上の成績は、今見ても圧巻だ。
〈2022年:打率.318、56本塁打134打点〉
シーズン全体を振り返ると、5月までは打率が上がらなかったものの、交流戦で松井裕樹、千賀滉大らパの好投手からホームランを放つなど、チームの交流戦優勝に貢献。夏場に入るとそのホームランペースは落ちるどころか史上初の5打席連続本塁打を放ち、6月と8月には月間打率4割台をマークした。
終盤戦こそ打率が下がったが、最終的には大島洋平の猛追を振り切り、松中信彦氏以来18年ぶり、セ・リーグではバース以来36年ぶり、そして史上最年少22歳での三冠王獲得となった。さらに10月3日のDeNA戦第4打席、初球のストレートを強振すると、満員のライトスタンドに突き刺さるソロ本塁打。王貞治氏の日本選手記録55本塁打を超える56本塁打の大記録をシーズン最後の打席で樹立した。
2022年開幕前、キャンプで村上は「こうして一軍の試合に3年間休むことなく出続け、結果を残せているのは、この4年間でいい土台が築けたということでしょう。もちろん、いろいろと大変なこともありましたけど、なんとか粘ることが出来ました」と語った後に「さらに大きな選手」になることを誓ったが、この時点で三冠王に輝くことを予想した人はどれだけいただろうか。
落合さんになり得る可能性があるのは村上
本来の村上の打棒について、セ・パ両リーグで本塁打王を獲得し、通算403本塁打を放った山崎武司氏は「理解できない」、広島で抜群のインサイドワークを誇った達川光男氏も「落合さんは三冠王を3度もとられたりしていたけれど、そういう選手になり得る可能性があるのは今、村上だけだろうね」と語ったが――大事なところでことごとく快打を連発した村上にとって、2022年は大打者への道を大きく踏み出した年となった。
その翌年に迎えたWBCでは非常に苦しい期間があったのは間違いない。決勝後のインタビューで「終わってみたらすごい嬉しい気持ちもありますけど、悔しい気持ちもあるので、また1つ、レベルアップできるように頑張ります」と語った。大谷や吉田正尚といった年上の強打者、さらに逆境の中で自分のスイングを取り戻した日々は間違いなく、今後の糧になるのだろう。
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