侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
アメリカ代表「500億円軍団」は侍ジャパン総年俸の3倍以上…“1億ドル”の内野陣+外野3人100億円の怖すぎる“銀河系打線”<WBC日米年俸比較>
text by
齋藤裕Yu Saito
photograph byGetty Images
posted2023/03/22 06:00
史上最強メンバーが揃ったとされる日本代表だが、決勝の相手アメリカも“史上最強”と称されている。その陣容を年俸で比較していくと…
100倍以上差がある大先輩から宇田川は…
宮崎キャンプから参加した唯一のメジャーリーガー・ダルビッシュも投手陣を牽引。昨季オフにパドレスと42歳までの6年総額1億800万ドルの契約延長をした右腕の今季年俸は2400万ドルとされ、大谷に次ぐ数字だ。一方でプロ2年目の宇田川は1700万円と、代表の中だと最安値。昨季途中まではオリックスの育成選手だった当の本人も、いきなりのスター軍団への“仲間入り”に「自分から行けないので……。気疲れというのも出ている」と宮崎キャンプ開始直後に口にしていた。そんな宇田川の苦労を知ったダルビッシュが投手陣に声をかけ、食事に連れて行き「宇田川さんを囲む会」を開催。すっかり自分を出せるようになった宇田川は写真撮影の際に投手陣の中心で仁王立ちをしてみせた。
本大会でも1次ラウンド韓国戦、チェコ戦と堂々たるマウンドさばきで、無失点の好リリーフ。メキシコ戦の9回を0点で抑え、逆転サヨナラ勝ちを呼び込んだ大勢も1年目にして巨人の抑えとなり、今季年俸は5700万円。伸び盛りの若手選手がスター軍団の中で気後れせずにプレーできていることがリストを見るとよくわかる。
野手陣には1億円プレーヤーがズラリ
投手陣には25歳以下の若手が11人いたが、野手陣は牧と村上の2名のみ。しかもその2人もすでに1億円超えプレーヤーとなっており(村上は6億円!)、野手は年齢相応に高年俸の選手が多い印象だ。その中でも突出しているのが吉田正尚。ボストン・レッドソックスと5年総額9000万ドルで超大型契約を交わしたことが昨年話題になったが、その金額に違わず、鳴り物入りの打撃職人は今大会13打点と大暴れ。ボストンのファンは開幕を前に「1打点でもいいからシーズンに分けてくれ」と思っているはずだ。
ヌートバーは今季でメジャー3年目、通算166試合出場と、まだ球団との交渉での年俸調停権を有していない。そのため、確たる数字が明らかになっていないが、同様の状況だった大谷のメジャー1年目がメジャー最低年俸額の54万5000ドル(7194万円)、2年目が65万ドル(8580万円)と“低め”に抑えられていた。チームによって若干状況は異なるもののヌートバーも1億円前後の金額と考えられる。「1億近く」というのもそれはそれですごい数字なのだが、これまでの活躍とこのチームの中だと “お値打ち”と思えてくるから不思議だ(ちなみにアメリカにも2名「調停権なし」の選手がいる)。
とてつもないアメリカ代表選手たちの年俸
では決勝で日本を迎え撃つ立場のアメリカはどうか(1ドル=132円で計算。年齢は3月21日時点のもの。並びは背番号順、カッコ内は左から年齢、所属球団、年俸の順。年俸は「Baseball Reference」を基に、複数年契約選手は単年ごとに換算。出来高は含めていない)。