2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
大吉先生から“お叱り”「時間オーバーじゃなければ96点だった」真空ジェシカが語る、M-1のウラ側「オズワルドがいると楽屋の空気が悪くなる」
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2023/02/12 11:13
結成10年で2年連続M-1決勝出場となった真空ジェシカ。川北茂澄(ボケ、ネタ作り担当、右)とガク(ツッコミ担当)。おぎやはぎやアンタッチャブルと同じ人力舎所属
川北 トップ出番だったら、完全に別ネタをやろうと思っていたんで。
ガク 一か八かでね。
――でも2番だったので、そこまでの状況ではない、と。
川北 ギリギリですけどね。(クジが)引かれた瞬間は、終わったな、という話しかしていなかったです。
――結局、一度も合わせないまま出て行ったんですか?
ガク スタジオに移動して、このCMが明けたらいよいよ笑神籤が振られて始まっちゃうぞ、って気づいて、そこからやろうとしたんです。でも、ステージ裏だったので小さい声でしかできなくて。トップバッターがカベポスターになって、トップぐらいは観ておこうと一時、(ネタ合わせを)中断したんです。そしたら、次が僕らの出番になってしまった。(「シルバー人材センター」は)後半の展開の仕方が3パターンぐらいあるネタだったんですけど、途中までしかネタ合わせができなかったので、どれになるかわからないままネタをやっていました。
川北 規定の4分以内に収まるバージョンもあったんですけど、2番手だったので、もう(優勝は)無理だろう、と。5分近いバージョンをやったんです。そうしたら、大会後、ラジオで(審査員の博多)大吉先生が、後半の40秒がなければ96点(実際は92点)を付けていた、という話をしていて。
ガク しかも、川北が無理だと思って長いバージョンを選択したということも大吉先生に伝わっていて。そんな気持ちでやるなと、お叱りを受けました。
――大吉さんは審査中、ストップウォッチで時間を測りながら観ていたんですよね。そんなことするんだと驚きました。後半がなければ96点を付けていたというのは、時間オーバーだったから減点した、という意味なのでしょうか。
ガク だと思います。
川北 大吉先生は前の方の出番でも、そうやって(優勝の)可能性がある審査をしてくれていた。それにもっと早く気づいていれば……。ね?
ガク みんなしてくれてるよ。それよりも、ネタ合わせはしておくべき、という方が重要だから。
<続く>
(写真=橋本篤)
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