珠玉の1敗BACK NUMBER

北口榛花――コーチとの出会いを導いた5年前の大号泣。

posted2023/01/24 07:00

 
北口榛花――コーチとの出会いを導いた5年前の大号泣。<Number Web> photograph by AFLO

'18年の日本選手権は12位。'19年に初優勝、'20年は2位。'21、'22年は連覇

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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AFLO

第一線で活躍するアスリートは、敗戦から何を学ぶのか――。日本女子やり投史上初の世界選手権・銅メダリストは5年前、あまりに不甲斐ない投てきを終え、人目も憚らず涙を流した。

【Defeated Game】
2018年6月23日 日本陸上選手権
女子やり投 12位(49m58)

   ◇

 歓喜のあまり涙が止まらなかった。オレゴンで開催された昨年7月の世界陸上、女子やり投。63m27を記録した最終6投目、渾身のスローを終え、北口榛花はスタンドにいるダヴィッド・セケラックコーチのもとに駆け寄って泣き崩れた。対照的にチェコ人コーチは満面の笑みを浮かべている。投てき種目において日本女子初のメダルとなる銅メダル獲得の偉業。どこか微笑ましいその表情のコントラストは、言葉も要らないふたりの信頼関係を示していた。

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