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寺地×京口の名勝負の裏に若き名トレーナーの存在あり。
posted2022/11/28 07:00
text by
前田衷Makoto Maeda
photograph by
AFLO
寺地拳四朗vs.京口紘人の日本人世界王者の激突は、観る者に強い感動を呼ぶ名勝負となった。
5回に寺地がダウンを奪った後、フィニッシュを狙ってノンストップの猛攻を試みたものの京口に粘られ、打ち疲れたところに反撃されあわや逆転の大ピンチ。寺地はこれを乗り越えて7回のTKO勝ちに繋げた。
ピンチを招いたのは寺地のミスだが、京口の反撃がなければ今後この試合が名勝負として記憶されることもなかったろう。特に5回は今年の「年間最高ラウンド賞」をもらってもいい3分間だった。
井上尚弥・拓真の兄弟や亀田兄弟など、近年ボクシング界では父親が師でもあるケースが珍しくないが、寺地も京都で父のBMBスポーツジム寺地永会長から手ほどきを受け、途中まで師弟コンビを組んでいた。