理想は「寿人さんと滝沢さんのスーパーハイブリッド」

――声優の世界と通じる部分もあると思いますが、運も実力も問われるシビアなMリーグで、1年目は素晴らしい成績を残されました。一方で2年目、3年目とそれを継続していく難しさ、重圧もあると思います。

伊達　麻雀なので、たとえ自分がベストを尽くしたとしても、ラス（4着）になってしまうことはあるんですよね。それでも、やるべきことをやるしかない。昨シーズン、1年間Mリーグで戦ったことで自分にできないことや苦手なこともたくさん見えてきたので、2年目のほうが麻雀の内容そのものはよくなるだろうな、と感じています。

――結果はさておき。

伊達　はい、結果はさておき。もちろん結果がついてくれば最高なんですけど、自分としてはとにかく麻雀の質を上げていきたいですね。しっかりそれを出していけたら、見てくださる方にも“2年目の変化”をわかってもらえると思います。

――麻雀プロとしての理想形や、目指すべきスタイルのようなものはありますか？

伊達　まだ自分のなかでもうまくまとまっていないんですけど、Mリーグ1年目の麻雀に対して「ピシッと攻めてピシッとオリる」と評価してくれる方が多くて。願わくは、チームメイトの佐々木寿人さんの攻撃力と、滝沢さんの守備力、どちらもいいとこ取りのスーパーハイブリッドなスタイルを目指していきたいです。

――たしかに、伊達プロのメリハリのきいた闘牌はとても魅力的です。Mリーグを通じて麻雀という競技に対するイメージが大きく変わりつつあるなかで、異なる業界との橋渡し役として、ご自身の役割について意識することはあるのでしょうか。

伊達　ドラフトで指名していただいたときは、正直「えっ、私そんなに影響力とかない人間だけど大丈夫？」くらいに思っていたんです（笑）。でも、いざ1年目を終えてみると「伊達さん経由で麻雀を知りました」とか「興味を持ちました」と言ってくださる方もたくさんいて、もしかしたら自分が思っている以上に貢献できるところもあるのではないかと……。もちろんそれも素晴らしい舞台があってこそですし、「Mリーグが私の微々たる魅力を最大限に引き出してくれている……！」と日々感じているので、求められている間は全力を尽くして、少しでも麻雀界に恩返しができれば嬉しいです。

（撮影＝杉山拓也、撮影協力＝麻雀オクタゴン）

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「反対なんて知らん！ 私の人生だ！」声優でMリーガー・伊達朱里紗が感じてきた“麻雀界からのイロモノ扱い”「それは…ありました（笑）」

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