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天皇賞・秋は最強古馬勢よりも“ハイレベルな3歳勢”が有利か?“とんでもない馬”イクイノックスの心強いデータ「ダービー2着馬は…」
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKeiji Ishikawa
posted2022/10/29 17:00
皐月賞、ダービーでは2着だったイクイノックス。今回は満を持して秋の盾を狙う
迎え撃つ古馬勢もまたハイレベルで、しかも、逃げ宣言をしているパンサラッサ(牡5歳、父ロードカナロア、栗東・矢作芳人厩舎)や、「令和のサイレンススズカ」とも言われているジャックドール(牡4歳、父モーリス、栗東・藤岡健一厩舎)のように、とてつもないハイペースで前に行ける馬もいれば、昨年のダービー馬シャフリヤール(牡4歳、父ディープインパクト、栗東・藤原英昭厩舎)のように、強烈な末脚を武器とする馬もいる。タイプの異なる最強クラスが複数いると、どんな流れになっても、どれか1、2頭には有利に働く。ここに記した3頭の古馬すべてが凡走する、ということはまずないと思われる。
◎イクイノックス
○ジオグリフ
▲ダノンベルーガ
古馬勢も強いが、これら3頭の3歳馬は、現時点でも古馬のトップクラスと遜色ない力を持っている。古馬より2kg軽い56kgの斤量も大きなアドバンテージだ。
前述したように、87年から昨年までの35年で36頭の3歳馬が出走している。その内訳は、3勝、2着5回、3着3回、4着以下25回。複勝率(3着内率)は30.56%とかなりいい。なかでもダービー2着馬は安定しており、95年ジェニュイン2着、02年シンボリクリスエス1着、12年フェノーメノ2着、14年イスラボニータ3着、21年エフフォーリア1着と、すべて3着以内。イクイノックスにとっては心強いデータだ。
1番人気になるのはイクイノックスかシャフリヤールか。シャフリヤールほどの馬でも帰国初戦というのは割引材料だし、最大目標はジャパンカップだと思われる。ここでの「勝負気配」は3歳勢のほうが上だろう。
イクイノックスの単複と、印をつけた3頭の馬連ボックスを買って、強い3歳勢のパフォーマンスを楽しみたい。
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