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この2年で急増、“宅トレYouTube激戦時代”を当事者はどう見る? 登録者250万人超、加藤ひなた「突き詰めたら、トレーニングってみんな一緒」

posted2022/11/02 11:02

 
この2年で急増、“宅トレYouTube激戦時代”を当事者はどう見る? 登録者250万人超、加藤ひなた「突き詰めたら、トレーニングってみんな一緒」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

宅トレなどの動画を配信し、人気ユーチューバーの加藤ひなたさん

text by

小泉なつみ

小泉なつみNatsumi Koizumi

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photograph by

Takuya Sugiyama

2020年、コロナ禍をきっかけにYouTubeなどで大ブームとなった「宅トレ」。現在登録者250万人を数える人気チャンネル「ひなちゃんねる」の加藤ひなたさんに、当事者としての実感や、動画制作の裏側などを聞いた。《全3回のインタビュー1回目/#2#3につづく》

――コロナ禍をきっかけに「宅トレ」がブームとなり、中でも、加藤さんの「ひなちゃんねる」が配信した脚痩せ動画は1000万回再生を叩き出したことで大きな話題になりました。多くの人に支持された理由はなんだと思いますか?

加藤ひなたさん(以降、加藤) コロナ禍でおうち時間が増えたタイミングだったことと、スカートやスキニーパンツでラインが出やすい脚にフォーカスした動画だったこと、あとはカウントを数えていることが大きかったのかなって思ってます。

――「10回1セット」といったトレーニングのときに、「1、2、3……」と、加藤さんの声でカウントが入っているんですよね。カウントの読み上げは、宅トレ動画では画期的なことだったんですか。

加藤 今では当たり前だと思うんですけど、2年前まではたぶんまだ誰もやってなかったんじゃないかな。カウントを数えてくれると、画面を見なくてもトレーニングに集中できるんですよ。私自身、筋トレのときにそばで人からカウントを数えてもらったらめちゃくちゃやりやすかったので、自分の動画でも取り入れたいって思ったんです。

“寄り添い系”宅トレが生まれた理由

――カウントの読み上げを含め、加藤さんの動画は一緒に伴走しながらトレーニングしてくれる感じがします。フィットネスや筋トレというと、かつては「ビリーズ・ブートキャンプ」的なスパルタ系が主流でしたが、加藤さんが“寄り添い系”にした理由は?

加藤 私も実際やってるトレーニングなので、どこがキツいとか、ここから息が苦しくなってくるなとか、わかるんですよね。だから、キツくなってきたところで「今、ここ息止まってるよね。私も止まりがちだけど、頑張って息してね」と、声をかける。逆に、プランク(編注:体幹トレーニングの一種)みたいな集中したいときは喋らない。なるべく一緒にトレーニングをしている感じを出したいんです。

――誰かと一緒にトレーニングをすると効果も出やすいですか。

加藤 「ひなちゃんねる」を好んで見てくれる人って、きっと私と似て飽きっぽい方だと思うんです。自分も最初はコミュニケーションを取ってもらったほうが張り合いがあってトレーニングを頑張れたから、同じように声をかけている感じですね。

【次ページ】 “宅トレYouTuber”激戦時代の実感

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加藤ひなた

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