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“ご意見番”武蔵丸の苦言「正代も御嶽海も4勝11敗、大関たちは何やってんだ!」「“ほぼ38歳”の玉鷲が頑張ってるのに…」

posted2022/09/27 17:13

 
“ご意見番”武蔵丸の苦言「正代も御嶽海も4勝11敗、大関たちは何やってんだ!」「“ほぼ38歳”の玉鷲が頑張ってるのに…」<Number Web> photograph by KYODO

秋場所千秋楽。高安(左)を押し出しで下し、37歳10カ月で最年長優勝を果たした玉鷲

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武蔵川光偉

武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide

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KYODO

 今場所は千秋楽まで優勝が決まらずに面白かったね。高安を下した玉鷲が2回目の優勝。38歳近い年齢で、昭和以降の幕内最高優勝最年長記録を更新したんだって。”玉鷲ペース”があるんだな。いつでもマイペースなんだよね。自分の相撲の型がはっきりしてる。押し相撲で行く! と、自分の型を信じて最後まで取り切ってるんだ。自分の相撲に心をこめてる。性格の良さとかが相撲に出てるよね。余計なことを一切しない、ストレートさがいいんだよ。おめでとう!

 玉鷲がこんな年で頑張っているというのに、大関たちは何やってんだ! と言いたいね。正代も御嶽海も4勝11敗。大関がこれでは恥ずかしいよ……。ふたりともケガをしていたというけれど、それだったら休場しなよ。「負けても最後まで取り切るのがカッコいい」なんていう美学は、協会の看板力士にはいらないの。そこはやはり師匠が判断しないとね。カド番だろうがなんだろうが、早めに休場して、次の場所までにケガを治す。九州場所まで間に合わなくなっちゃうよ? 見てるほうも辛くて面白くないし、お客様に失礼になっちゃう。下位の力士が頑張ってくれてるからいいものの……。もう番付を無くしてみんな平幕にしちゃってもいいくらいだよ(笑)。

「次は逃すなよ?」

 今場所活躍が目立ったのは、10勝した若元春。ただ、今のところまだ周りに相撲を覚えられてない”ノーマーク”のお相撲さんだからね。体は大きくなくて、デカい相手にがっぷり四つになると勝てないけれど、太らなくていいよ。もっともっと稽古して下半身のバネをつけておけばいい。弟の若隆景は関脇として11勝し、また大関取りのスタートになった。今、上位陣がだらしないからこそチャンスだよ。「俺が大関になってやる!」と強い気持ちを持ってほしいな。

 あとは前頭筆頭で10勝した翔猿ね。左右に止まらず動いて相手のバランスを崩す相撲。初めて殊勲賞をもらって、自信もついてるだろうから来場所も面白い存在かな。

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