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「『モノマネやって大丈夫ですか?』と今でも聞かれます」山本高広が答えた“本人公認問題”「織田裕二さんにお会いできたら伝えたいのは…」
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byWataru Sato
posted2022/09/16 11:01
織田裕二さんのモノマネで有名な山本高広さん。一時期「モノマネ禁止令が出た」と報じられたが、当時の話を聞くと…
山本 緊張しますよ。毎回、どつかれるんじゃないかと思いますもん。テレビ局の楽屋入り口には、各番組の出演者と楽屋の番号が貼り出されているんです。それを確認して、僕がモノマネをしている人がいらっしゃったら、チャンス到来。緊張はするけど、挨拶に行くようにしています。印象的だったのは、坂上忍さん。フジテレビの楽屋が隣同士だったので、思い切って扉をノックして、こう言ったんです。「はじめまして。山本高広と申します。坂上さんのモノマネをやらせてもらっています。今日、楽屋が横だったのでご挨拶させてもらいに来ました」。坂上さんは窓際の椅子に座っていて、テレビと同じ口調で「わざわざありがとうございます。好き勝手にやってください」。めっちゃ怖かったけど、めっちゃ嬉しかった。しかも、直後に僕が出演したモノマネ番組に、坂上さんが“ご本人登場”してくれたんですよ。そこで「この番組の前に、楽屋に挨拶しに来てくれたから」と話してくれて。こんな僕とも共演してくれるんだ、優しい人だなー。楽屋に行って、本当に良かったと痛感しましたね。
僕の悪い癖が、嬉しすぎて調子に乗っちゃうこと
――渡部さんや高橋克典さんには、公認をいただいているそうですね。
山本 ありがたいことですよね。僕にとって、ご本人さんとお会いすることは嬉しくてしょうがないんです。高橋さんには、本人から「俺のモノマネやってよ」とオファーをいただいて、共演もさせてもらいました。ただ、僕の悪い癖が、嬉しすぎて調子に乗っちゃうことなんです。例えば渡部さんにお会いしたとき。テンションが上がりすぎて、思わず本人にネタと同じ口調で「なめてんの? 来いよ~」って言っちゃったんですよ。
――そのとき、渡部さんのリアクションは?
山本 「お前がなめてんだろ。似てねえんだよ」って(笑)。渡部さんはちゃんと受け入れてくれて、笑いにして返してくれたんですけど……反省してます。ご本人さんと会うと、それだけ嬉しくなっちゃうんですよ。
織田さんとのニアミス
――織田さんとは、まだお会いされていないそうですね。かつては織田さんの所属事務所からテレビ各局に「モノマネ禁止」が通達されたという報道もありました。当時の心境は?