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守護神・大勢につなぐ“8回の男”平内龍太がカギを握る? 巨人・原監督の我慢強い起用の裏にある“勝利の方程式”への道筋 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byHideki Sugiyama/Naoya Sanuki

posted2022/08/29 11:02

守護神・大勢につなぐ“8回の男”平内龍太がカギを握る? 巨人・原監督の我慢強い起用の裏にある“勝利の方程式”への道筋<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama/Naoya Sanuki

セットアッパー平内龍太(左)→クローザー大勢(右)への”勝利の方程式”を確立できるか

「やっぱり失敗に目を瞑ってでも、使い続けるだけのポテンシャルがあると見ていたから我慢できた。ビエイラという選手の潜在能力は半端じゃない。でもメンタルの問題や技術的な問題もあって、それをなかなか発揮できないでいたということだと思う。だから我慢して使って、自信を持たせて、結果が出ることで伸び代が出てくるだろうという期待があったということでしょうね」

我慢強い起用の真相とは…

 その言葉はまさにいまの平内の我慢強い起用にも当てはまるのではないだろうか。

 8月12日の広島戦以降の平内は、28日の広島戦まで6回マウンドに上がって、いずれも無失点で監督の期待に応え続けている。

 その間に4回3分の2を投げ、18人の打者に対して与えた安打は5本、何より四死球は0である。変化球を投げるときにフォームが緩むという弱点も、次第に解消されてきている。そうなれば150キロオーバーの真っ直ぐがしっかりしているので、縦横のスライダーにツーシームとフォークというコンビネーションが生きてくる。

 我慢して使うだけのポテンシャルが平内にはあるし、使うことで、結果を残すことで、その潜在能力は次第に引き出されていく。

 残り30試合を切ったペナントレース。阪神、広島に中日も交えた熾烈な3位争いを巨人が勝ち抜くためには、まず勝てる試合を確実に勝ちきることだ。そのためには絶対的な“勝利の方程式”を築けるかどうかが大きなポイントになるはずである。

 絶対守護神・大勢につなぐ8回の男・平内龍太の存在がカギを握る、ということだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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