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プロ野球PRESSBACK NUMBER
前DeNA監督・ラミレスが本音で語る“セ・リーグ展望”…注目は阪神、大逆転Aクラス入りへ“2つの提言” カギは「青柳の登板日」と…
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byShigeki Yamamoto
posted2022/07/15 11:03
後半戦の台風の目にラミレスは阪神タイガースを予想。CS進出への超秘策とは?
阪神逆襲に向けた「2つの提言」
「先発ローテーションを変更することが一番重要です。フォーカスするのは土日の試合。ここにいい投手を据えること。習慣的に多くのチームが金曜日にエースを投入し、土曜に次にいい投手、日曜日は経験の少ないルーキーなどを使いがちなんですが、追いかけるチームはそれではダメ。相手のエースを上手く避けて、仮に金曜日は落としても、土曜日から連勝してカードを勝ち越すことに力を注ぐんです。土日を連勝できれば一日休みで火曜日から再びいい流れのまま6連戦に入っていける。そうやって勢いを作ることが大切です」
阪神は7月15日終了時点で防御率、勝ち星、勝率ともにリーグトップに立つ青柳晃洋を、5週連続で金曜日に登板させている。“ラミ流”で考えれば、青柳の登板は土日のいずれかにずらし、確実に白星を獲りにいくのが吉、ということになる。
「監督時代、私は金曜日は経験のない投手を先発に起用し、とにかく3、4イニング投げさせてあとはリリーフ投手でつないでいくという方法をよくとっていました。もちろん、デーゲームやナイターの相性やチーム、球場の対戦データなども加味していましたが、特に週末のホームゲームでは、確実に土日に連勝できるようローテーションを構想していましたね。データとにらめっこしながらピッチングコーチと頻繁にミーティングをして、10日以上前から計画をたてていたものでした」
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猛虎の逆襲へ――もう一つのキーワードは「足」だ。15日現在、セ・リーグの盗塁数ランキングでは、2位に近本光司、3位に中野拓夢、5位に島田海吏と上位5人のうち3人を阪神勢が占めている。
「上を狙っていくためにはさらに盗塁を積極的に仕掛けた方がいい。プレッシャーをかけて相手バッテリーに楽をさせないということが大切です。機動力は、ポストシーズンの一発勝負の局面でも鍵となってくると思いますしね」