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“京都のバスガイド”は人気女子プロレスラーに…清水ひかり(29)を突き動かしたスターダム中野たむの姿「だって大好きなんですもん」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2022/05/11 11:03

“京都のバスガイド”は人気女子プロレスラーに…清水ひかり(29)を突き動かしたスターダム中野たむの姿「だって大好きなんですもん」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

現在はフリーユニット「COLOR'S」のメンバーとして活躍する清水ひかり

「アクトレスガールズに残るか、プロレスに残るか」

 所属してきたアクトレスガールズは、昨年いっぱいでプロレス団体としての活動を停止した。今年からはプロレスの技術、フォーマットを使ったエンターテインメント公演を始めている。選手たちは昨年末「アクトレスガールズに残るか」あるいは「プロレスに残るか」の選択を迫られた。

 SAKIはプロレスをやりたい若い選手たちの受け皿として「Girl's Prowrestling Unit! COLOR'S」をスタートさせる。SAKI、清水、網倉理奈、櫻井裕子の4人が所属となった。

「これからもSAKIさんと一緒にやっていけるというのが一番大きかったです。それに12月の時点でベルトも巻いていて。だからプロレスを続けることにしました。そうじゃなかったらやめてたかもしれないです」

 1人だったら、チャンピオンとしてのプライドと責任感がなかったら、今ごろ清水はプロレスラーではなかったかもしれない。しかしプロレスを続ける決意をし、その結果として新たなドラマが待っていた。

「20代ラストなので…」

 今年からフリーユニットとしての活動を始めると引く手あまた。WAVEのベルトは失ったが、今度はアイスリボンでタッグ王者になった。2月、4月と2度の自主興行も成功させている。アクトレスガールズ旧体制の流れを汲むマッチメイクはCOLOR'Sならでは。メンバーの個性を反映してか、リング上での闘いは激しくてもギスギスしたところがない。勝ちたいけれど相手のことは否定しないと言えばいいだろうか。明るく肯定的な空間がCOLOR'S興行の魅力になっている。

 4月22日の自主興行(新木場1stRING)、清水はアクトレスガールズ1期生で、退団後フリーとして活動してきた尾崎妹加とシングルマッチを行なった。結果はフォール負け。シングルでの大きな結果はなかなか出ない。あと一歩で勝てそうな手応えがあったし、逆にその一歩が届いていないとも感じた。今の自分には何ができて何が足りないのか、客観的に考えられるようになっていたということでもある。「フリーになって分かることもあります」とも。この日は彼女の29歳の誕生日だった。

「20代ラストなので、今年のうちにやり残したことをやりたいです。まず今日、アクトレスガールズではできなかった試合ができました。(尾崎が)アクトレスガールズにフリーとして上がっているのを見て(やめたのに)なんで? と思ってたんですよ。でも自分もフリーになってみて思ったのは、フリーでプロレスを続けるのは凄いことだなって。生半可じゃできないし、プロレスに愛がないと続かない。プロレスへの愛がいっぱいある人なんだなって」

【次ページ】 中野たむとの再会で涙「だって大好きなんですもん」

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