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「初めて日本人がバルサのカンプノウで勝利」歴史的瞬間を撮った… 鎌田大地のアシストと献身に感動した理由〈長谷部誠も出場〉 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2022/04/20 11:02

「初めて日本人がバルサのカンプノウで勝利」歴史的瞬間を撮った… 鎌田大地のアシストと献身に感動した理由〈長谷部誠も出場〉<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

鎌田大地はELバルサ戦で攻守にわたって奮闘した

 また守備時には、バルサの攻撃のキーマンであるペドリへのパスコースを切るなど、攻守で存在感を発揮。そして36分には、前がかりになるバルサの隙をつき、ボレが見事なミドルシュートを突き刺しました。

バルサの猛攻に対して体を張って守り切ると

 後半に入り、リードを許すホームチームとしては猛攻を仕掛けるしかないことが予想できたので、カメラポジションはそのままステイ。バルサの攻撃をメインで撮影に臨みました。後ろにはバルサのウルトラスが陣取っていたのですが、後半開始から応援を放棄。大量のアウェイチームファンがいる一方で、ぽっかりと空いたゴール裏席という異様な雰囲気を醸し出していました。

 開始早々、デンベレの鋭いクロスにオーバメヤンが押し込むだけという好機を迎えますが、ミートできず。今季途中加入したオーバメヤンはゴールという形でバルサを助けてきましたが、この試合では他にもチャンスを逃すなど、61分に交代しました。

 デンベレは第1戦、途中出場から個人のクオリティーの違いを見せましたが、この試合では果敢にサイド突破をはかったものの、鎌田を含めたフランクフルト守備陣が体を張ってしのぎました。

 鎌田は前半に引き続き、守備ラインにまで戻ってのサポート。カウンターの際には、積極的にボールを引き出し、ヒールキックで相手を欺くなど出色の出来でした。

 特にサイドでの守備では、デンベレや途中出場のトラオレと突破力に自信を持つ相手に対し、コスティッチとともに挟み込むことで見事、封じこむことに成功しました。

鎌田のスライディングと数多くのフランクフルトファン

 67分、鎌田のアシストからコスティッチがゴールを奪い、0-3と勝利を決定づけました。祝福の後は、チームを引き締めるかのように、鎌田が仲間に指示を出す姿が見られ、また、バルサのベンチ前では、チャビ監督がブスケッツ、ジョルディ・アルバを呼び寄せて指示を出していました。

 バルサの猛プレスを前にしながらも、恐怖を感じることなく、積極的にボールを引き出し、展開する姿には感動するものがありました。

 体を投げ出してのスライディングなども目立っていました。その鎌田のスライディングの写真を見ても、背景にはフランクフルトファンが目立っているのが見て取れます。

【次ページ】 長谷部が投入され、逃げ切りに成功した

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