八村いわく、上達の鍵は「自信」だという。そして、その自信を支えているのが日々の練習。ただ3ポイントシュートを打つのではなく、試合で打っているときの状況を想像しながら打つように心がけているという。

「実際の試合と練習は違うので、練習するときにはファンがいて、アリーナでのゲーム中の様子を想像しながら打っています」

　それを繰り返すことで、試合でも自信をもち、快適に打つことができるようになったのだと言う。

　落ち着いて打てるもうひとつの理由としては、ディフェンスがマークしてきたら、いつでも抜いて、インサイドを攻められる自信があるからだろう。

　もともと八村の武器は、日本にいるときから得意としてきたミッドレンジシュート。八村自身、「自分の原点」と言うシュートだ。3ポイントシュートを磨いてきたのも、3ポイントを決めることができれば、大学のときのようにディフェンスが下がってインサイドに攻めにくくなる状況を減らし、得意なプレーをしやすくなるからだった。

　3ポイントシュートを高確率で決めるようになったことで、ディフェンスにとって、昨季よりずっと守りにくい選手になったことは間違いない。

守備面でも手応え「信頼を得られている」

　一方、ディフェンスでも、今季からウィザーズのヘッドコーチになったウェス・アンセルドJr.は、八村にボールマンをマークさせて、ピック＆ロールに対応させるなど、新しい役割を経験させ、成長を促そうとしていた。そうやって、新しくできることを増やし、攻守で幅を広げられるようにと考えてのことだ。

チームを助けるディフェンスも光った八村　©USA TODAY Sports/Reuters/AFLO

　八村も「ディフェンスでもコンセプトを学び、チームのことを考えながら守れていると思います。1番から5番まで守り、良いプレーができているし、コーチからの信頼も得られていると思います」と、ディフェンス面でも成長の手応えを感じたようだ。

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