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なぜオカダ・カズチカと内藤哲也は“相思相愛”に見えるのか? 5.1福岡で今年3度目の激突も「メインディッシュはまだ、これから」
posted2022/04/14 11:01
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
4月10日、オカダ・カズチカは味の素スタジアムにいた。JリーグのFC東京vs浦和レッズ戦が行われた暑いくらいの日曜日の午後、オカダは2万人の観衆が集まったピッチを、FC東京のユニフォームにIWGP世界ヘビー級王者のベルトを巻いて歩いていた。
本来、オカダは2月26日の名古屋戦に来場予定だったが、その試合はFC東京の選手に新型コロナウイルス感染者が出て中止になったため、4月10日まで延期になってしまった。
レインメーカー・ポーズを決めたオカダは、「チャンピオンとしてここに来られてよかった」とFC東京のサポーターに挨拶した。
前夜、両国国技館でオカダはザック・セイバーJr.と戦い、IWGPヘビー級王座3度目の防衛を果たした。そして、5月1日の福岡PayPayドーム大会の相手に内藤哲也を指名した。
「どうすればFC東京は優勝できる?」オカダの答えは…
味スタの試合前、イベント広場ではトークショーも開催されて、オカダはFC東京サポーターとして知られるお笑い芸人のゆってぃ、同クラブOBの石川直宏らとファンを笑わせた。オカダにとっては、2017年6月の横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ戦(日産スタジアム)以来のJリーグ観戦だ。
「東京はリーグ優勝をしたことがない。どうすればチャンピオンになれるのか」と石川に聞かれたオカダは「ボクを東京に加入させる」という妙案を出した。
「リフティングは2回しかできないけれど、ヘディングを当てるところでドロップキック・ゴールを狙う。必殺のレインメーカーは手だから、マラドーナの神の手。VARはナシで、審判を引き付けておいてもらって」と笑いながら秘策を伝授した。
この日、オカダに用意されたユニフォームの背番号は「1813」。快足ウインガーとしてならした石川が18番、そしてオカダと同じく190cm超の長身を誇るOBの平山相太が13番だったから、2人の合体なのか?「イメージとしては足の速い平山相太」(石川)ということになるが、そうではなかった。
18と13をそれぞれアルファベットの順番で置き換えると「RM」、すなわちレインメーカーだった。ちなみに、記念写真に収まったFC東京のマスコット・東京ドロンパの背番号も4ケタだが、これは語呂合わせで「1068」だ。