19連覇：羽生善治（王座）
13連覇：大山康晴（名人）
12連覇：大山康晴（王位）、羽生善治（棋王）
10連覇：渡辺明（棋王）、羽生善治（棋聖）

　大山先生も羽生先生も凄まじすぎますって……。この境地に入った渡辺二冠もまた、歴史に残る大棋士なのだと実感します。Twitterの認証マークが付かないことに言及するつぶやきは愛嬌たっぷりですが（笑）。

　テレビで見られる棋戦である「NHK杯」は、豊島九段が優勝しました。

　豊島九段のNHK杯と言えば、佐藤紳哉七段の「豊島？ 強いよね。序盤・中盤・終盤、隙がないと思うよ。だから……」の名言（？）が生まれた伝説がありますが――準決勝では11度の優勝経験（これまた恐ろしい）がある羽生九段を、決勝では松尾歩八段を下して初制覇を達成しました。

©Junsei Chida

　竜王と叡王のタイトルを逸するなど、この1年は悔しい日々だったことは想像に難くありませんが……将棋日本シリーズJTプロ公式戦連覇に続き、NHK杯を獲得した実力には感服するばかりです。

　NHK杯は新年度に入り、新たなトーナメントが始まります。“開幕戦”となる1回戦第1局の木村一基九段と黒田尭之五段から、また興味深い戦いが続きそうです。

3）ABEMAトーナメントからも目が離せない！

　NHK杯の木村－黒田戦を解説するのは畠山鎮八段となっていますが……その畠山八段が主役の座に躍り出たのが、「ABEMA師弟トーナメント」です。3月5日に放送された決勝戦はチーム鈴木（鈴木大介九段、梶浦宏孝七段）vsチーム畠山（畠山八段、斎藤八段）が、いわゆる「神回」だったんです。

　対局は2勝2敗のタイで最終第5局に。梶浦七段vs斎藤八段の弟子同士カードかと思いきや……畠山八段が自らをオーダー。第1局で敗戦したリベンジを期して対局に臨みました。

　対局は梶浦七段の勝勢で進んでいたようですが……お互い残り時間数秒となった最終盤で畠山八段が渾身の▲5五銀！ この瞬間に形勢が一気にひっくり返り、大逆転勝利となりました。

　斎藤八段が「こ、こんなことって……」とつぶやき、解説で相変わらずダンディーな中川大輔八段の「奇跡の男だね！」と話す興奮ぶり、そして何より対局後の畠山八段の男泣き……まさにマンガのようなストーリーでした。

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