世界中から女子選手が集まる。タイプは多種多様。そんな中で試合をしてきた経験値を、スターダムに還元したいという思いもある。

「今はどんな選手とやっても驚かない自信はあります。誰とでもやりますよ。なんかチャラい女みたいですけど（笑）」

明かした「麻優さんとキッちゃん」への思い

　両国2連戦、初日は岩谷麻優と組んで中野たむ＆ウナギ・サヤカとタッグマッチ。2日目は現在のスターダムで最も勢いのあるスターライト・キッドと対戦する。岩谷とは“同窓会”的なタッグ。相手のたむとウナギは他団体から移って力を伸ばした選手だ。昔のスターダムを知る2人で、今のスターダムを象徴するチームと闘う構図。

スターダム所属当時のKAIRI（当時は宝城カイリ）　©STARDOM

「麻優さんは特別な存在ですね。（紫雷）イオさん、麻優さんとは団体のどん底の時期も経験しているので。ヨーロッパ遠征でネズミが出るようなホテルに泊まったりもして。苦楽を共にしてきた人です。でも相手チームもいろんな経験をしてきてるんですよね、もともとアイドルで。必死で輝こうとしているのが伝わってきます。私と同世代でもある。私がデビューした頃は何をしてたんだろうなとか、そういうところから気になりますね。

　キッちゃん（キッド）は凄く変わりましたね。昔は華奢で、思い切り攻撃できる感じじゃなかった。でも今は違いますからね。私もそうでしたけど、人って変わる瞬間があるんです。今のスターライト・キッドと試合するのが楽しみです」

「アメリカでも一流の選手はみんな謙虚」

　参戦発表後のKAIRIには、今のスターダムをすべて味わいたいという好奇心を感じる。同時にキャリアからくる余裕、全体を見渡す広い視野も。ただWWEでの実績を振りかざして「お前らとは違う」と敵対していく雰囲気はない。あくまでナチュラルなスタンスと言えばいいだろうか。

「上から行くのは嫌ですねぇ（笑）。アメリカでも一流の選手はみんな謙虚ですから。（ジョン・）シナも（ローマン・）レインズもみんなに挨拶するし、（中邑）真輔さんは裏方のスタッフさんの名前も覚えてました」

参戦発表会見で中野たむ、ウナギ・サヤカと　©Norihiro Hashimoto

　両国大会の後も、ジム経営に支障が出ない範囲でできるだけ試合がしたいとKAIRI。ユニットには所属せず、スターダムの選手たち1人ひとりとしっかり向き合っていきたいという。可能なら全員と試合がしたいそうだ。

「それぞれがどんな選手で、何を考えて試合してるんだろうって。まだ知らない部分も見てみたいし、それをファンの人たちにも見てほしいです。私は組むにしても闘うにしても、相手のことをメチャクチャ考えるタイプなんですよ」

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