F1ピットストップBACK NUMBER
エキサイティングなバトルが増える! 2022年F1の大幅なレギュレーション変更で勢力図に変化はあるか?《カーナンバー1が復活》
posted2022/02/25 06:00
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph by
Getty Images / Red Bull Content Pool
2014年以来、8年ぶりにF1にカーナンバー「1」が帰ってきた。2月23日から開始されたスペイン・バルセロナでの合同テストで、21年にチャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペンがカーナンバー「1」のマシンを走らせたからだ。
現在のF1のカーナンバーは、各ドライバーが事前に選択した番号をF1キャリアを終えるまで継続して使い続けることになっている。フェルスタッペンは「33」を選択し、使用していた。ただし、前年のタイトルを制したドライバーのみ、任意で自分が選択した番号かカーナンバー「1」を選択することができる。
14年からの7年間で6度王者に輝いたルイス・ハミルトンはカーナンバー「1」を選ばず、自分が決めた「44」を一貫して使用し続けた。そのハミルトンとの激戦を制して16年に王座に就いたニコ・ロズベルグは、「カーナンバーをどうするかは、まだ決めていない」とタイトル獲得直後に語っていたが、シーズン終了直後に引退。カーナンバー「1」を見る機会はまたも失われた。
21年のチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、最終戦のレース終了後に「ナンバー1はF1で最高の番号だから、間違いなくつける」と明言していた。
そのフェルスタッペンが「33」を付けてチャンピオンを獲得した21年のマシンの名前は「RB16B」だった。それから2カ月、カーナンバー「1」が付けられたレッドブルの今年のマシン名は「RB17」ではなく、「RB18」となった。
新レギュレーションは何のため?
本来であれば、RB17は新しいレギュレーションの導入とともに、21年に投入されるはずだった。しかし、20年に感染が拡大した新型コロナの影響で、新しいレギュレーションの導入を1年遅らせ、21年は20年型のマシンから多くのパーツを継続使用して難局を乗り切ることでF1界が一致。そのため、21年に投入予定だったマシン「RB17」の開発はストップし、20年に使用したRB16の進化型として「RB16B」がつけられ、22年マシンは「RB18」として新しく開発された。
そう、F1は今年、大きなレギュレーション変更とともに幕が開く。