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《フェブラリーSは波乱か?》ダート2戦目・ソダシ好走の可能性と“嫌なデータ”…今年の重賞は16戦連続で1番人気が来ていない
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2022/02/19 17:02
昨年のチャンピオンズCでは敗れたものの、今回は条件が好転するソダシは注目の一頭だ
牝馬が勝ったことはないという“嫌なデータ”
ここ2戦惨敗がつづいているが、須貝調教師が「ダートが合っていないとは思っていないし、距離がマイルになるのはプラス」と話しているように、1600mで3戦3勝のソダシにとって、今回の舞台のほうが、1800mだった前走より適性が生きてくる。
ジャパンカップダートを圧勝し、芝との二刀流王者になった父クロフネでさえ、ダート初戦はGIIIの武蔵野ステークスだった。それに対してソダシは、初ダートがGIだった。今思えば、3歳牝馬にとっては酷なチャレンジだったのかもしれない。
東京ダート1600mはスタート直後が芝になっており、外枠のほうが長く芝の部分を走ることができる。前走は、包まれることを嫌って出して行ったらハナに立ってしまったという感じだった。今回は外目の枠がいいと思っていたら、6枠11番という好枠を引いた。
1997年にGIに昇格してから牝馬は未勝利で、2000年のゴールドティアラの2着が最高という嫌なデータはあるが、ジンクスを打ち破る力を持った馬であることは間違いない。
カフェファラオの連覇も十分にある
フェブラリーステークスを連覇したのは2014、15年のコパノリッキーのみ。しかしながら、17年の勝ち馬ゴールドドリームがその後2年つづけて2着になったり、16年に2着だったノンコノユメが18年に勝ったりと、リピーターの活躍が目立つレースでもある。
となると、昨年の覇者カフェファラオ(牡5歳、父アメリカンファラオ、美浦・堀宣行厩舎)をノーマークにはできない。昨年のこのレースのあとは、船橋のかしわ記念で5着、芝の函館記念で9着、前走のチャンピオンズカップで11着と本来の力を出せずにいるが、東京ダート1600mでは3戦3勝と、ソダシ同様、この舞台が大きな味方になる。
近走の不振も、この厩舎の調整力の高さからすると、不安材料にはならない。史上2頭目の連覇は十分にあり得る。