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久保建英の“劇的決勝ゴール後に消えた疾走”は「客席に飛び込みたかったけど高すぎて無理」だった?《カメラマンが見た真相》
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/02/18 11:02
記録はオウンゴールになったものの、久保の一撃でマジョルカが強豪アスレティック・ビルバオから勝ち点3を奪ったのは確かだ
後半も、拮抗しつつもマジョルカがやや優位にゲームをコントロールできるかと思われたのですが、59分にゴールを奪われると、61分にも立て続けに失点して追いつかれてしまいました。
せっかく高まった機運の中での同点ゴールに、マジョルカは肩を落としてしまったように感じました。ただその後の展開はどちらかといえば、ビルバオが同点狙いに、マジョルカが勝ち越しゴールを狙うような展開になりました。久保は積極的に突破を狙い、また、機を狙ってはアンヘルに対して、フワリとしたボールを届けます。
値千金の勝ち越し弾!ユニホームを脱ぎ捨ててどこへ…?
そして88分、コーナーキックをイ・ガンインがショートで久保につないだところから、ダニ、ムリキとつながって久保がシュート、ポストに跳ね返ったボールが相手GKウナイ・シモンに当たってゴールに流れ込み、勝ち越し。久保は喜びを爆発させ、ユニホームを脱ぐと一気に走り去って行きました。
残念ながら、自身の撮影ポジションとは遠い方へ向かってしまい、満足のいく撮影はできませんでした……。
通路から戻ってきた久保は、ちょっと恥ずかしそうな表情を浮かべながら、チームメイトに迎えられます。また、審判からはユニホームを脱いだことによりイエローカード。監督からも指示を受けました。
久保の喜びとは対照的に、ゴールの瞬間にルイス・ガルシア監督が、アップ中の選手に3枚替えの指示を出す姿も印象的でした。
久保はスタンディングオベーションでピッチを去り、終了のホイッスルの際には、ガッツポーズをする姿が見られました。
終了後には、ダニがゴール裏サポーターの元へユニホームをプレゼントに。久保は、フラッシュインタビューを受けてから、スタンド席へユニホームをプレゼントしていました。
試合後のインタビューでは「客席に飛び込みたかったが高すぎて無理だった」というようなコメントを残しましたが、ゴール裏席なら、かなり間近にファンを感じることができたし、カメラマンも良い写真を撮ることができたかもしれません。
次回のゴールの際は、ぜひ(笑)。