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「ネイマールやルカクら難しいタイプ」操縦の秘訣とは? トゥヘルがクラブW杯制覇直後に話した真相〈PSGで苦悩→チェルシー再建〉
posted2022/02/26 11:00
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph by
Getty Images
この1年間のこれほどの成功を、本人すらも想像していなかっただろう。
トーマス・トゥヘルは昨年1月にチェルシーの監督に就任すると、プレミアリーグで9位に低迷していたチームを瞬く間に立て直し、5月にCL決勝でマンチェスター・シティに勝利してビッグイヤーを獲得した。
8月にPK戦でビジャレアルを退けてUEFAスーパーカップも獲り、さらに今年2月、パルメイラス相手にハバーツがPKを決め、初のクラブW杯王者に輝いた。
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この48歳のドイツ人指揮官は、どうチームを改革したのか? チェルシーの広報の許可のもと、ロンドンで話を聞いた。<翻訳:木崎伸也/全2回の前編、後編も>
「アスピの演技はカイが集中して蹴る助けとなった」
――クラブW杯優勝おめでとうございます。決勝点となったPKの場面では、セサル・アスピリクエタがボールを抱えてキッカーのフリをして相手の罵倒を受けた後、本当のキッカーであるカイ・ハバーツに渡しましたね。試合後、アスピリクエタがこの“トリック”を明かして話題になりましたが、あれはあなたのアイデアですか?
「その通りだ。試合前に私たちはPKを得た場合、どう対処するか話し合っていたんだ。
現代サッカーでは多くのGKが、相手キッカーがどこに蹴るかといった情報を事前に収集している。GKがそれを思い出している間に、他の選手がキッカーに暴言を浴びせ、挑発し、冷静さを失わせようとする。
そこで私たちは、アスピが蹴るフリをしてカイに渡すという作戦を思いついた。最終的にカイが集中して蹴る助けになったと思う。なぜならトリックの直後、パルメイラスの選手だけでなくスタッフすらも混乱しているように見えたからだ」
――アスピリクエタは見事な演技を見せたわけですが、あなたにとってどんなキャプテンですか?
「アスピは生まれながらのリーダーで、カリスマ性と個性によって、チームを完璧に導ける。自分を大きく見せようとしないので、仲間から愛される。これらの特徴が彼を特別な存在にしている」
2試合で異なるGKを起用した理由
――クラブW杯決勝の後半、マテオ・コバチッチの位置をやや左外に移動させましたね。なぜでしょう?
「中盤をもっとコンパクトにすべきと考えたからだ。あの変更までは、チェルシーから見て左サイドのエリアで、あまりにも多くのフリースペースを相手に与えてしまっていた。この問題を修正でき、リズムを取り戻せたと思う」
――クラブW杯準決勝のアルヒラル戦ではGKにケパ・アリサバラガを起用しましたが、決勝ではエドゥアール・メンディを起用しました。なぜ異なるGKをプレーさせたのでしょう?