二所ノ関親方、部屋をつくるBACK NUMBER
「勧誘」――門戸は広く。土俵にある可能性。
posted2022/02/17 07:00
text by
二所ノ関寛Hiroshi Nishonoseki
photograph by
Keiji Ishikawa
初場所は、関脇御嶽海関の優勝で幕を閉じましたが、わが二所ノ関部屋からは花房が出世披露をさせていただきました。
花房は茨城県の東洋大牛久高校の相撲部出身。私が茨城出身という縁もあり、2019年に引退した時から、彼の相撲を見ています。真面目で、人一倍汗をかき、突き押しが得意。基本的に馬力相撲が花房の持ち味で将来が楽しみです。
ただし、アマチュア相撲と大相撲では育成法に違いがあります。特に、体については十五日間戦うための「大相撲仕様」の体を作っていかねばなりません。花房は高卒ですから3年ほど時間をかけ、これまで連載でご紹介させていただいたトレーニングや栄養面での知識を高めつつ、基本動作をみっちり仕込んでいきます。特に四股、腰割り、すり足といった基本的な動きには、強くなれるエッセンスが詰まっています。