スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
平野歩夢“不可解な採点”直後の神ワザ… 「北京は特別な五輪になる」という予言と、憧れの宿敵ショーン・ホワイトの祝福
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoya Sanuki/JMPA
posted2022/02/11 20:00
日本史上初となるスノーボード金メダリストとなった平野歩夢
2回目の採点には現地でもブーイングが飛んだが
1回目は五輪史上初となるトリプルコーク1440を成功させたものの最後の着地に失敗して33.75。2回目は再びトリプルコーク1440を成功させるなど全てをノーミスでこなした……が、得点は直前のジェームズが出した92.50に及ばない91.75だった。
この採点には現地の会場でもブーイングが飛んだという。しかし、平野はその怒りすらエナジーにしてしまった。最後の3回目、プレッシャーがかかる場面でも高く、高く羽ばたいた。トリプルコーク1440はもちろん、すべての技の完成度を高める離れ業を成功させると、得点は96.00。採点者も脱帽レベルの“神技”だった。
平野の金メダルが決まった直後、ラストランを終えたショーン・ホワイトも新王者・平野歩夢の下に近づき、抱きしめて祝福した。年齢差を超越した切磋琢磨と友情が、スノーボード・ハーフパイプという競技を熱くさせたのは間違いない。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。