フォーマットうんぬんを吹っ飛ばして考えれば、竜王戦とM-1グランプリは「その業界でのナンバーワンを決める、注目度最高の大イベント」って共通点がある（どっちも秋から年末に大詰めを迎えるし）。

　それに「竜王戦ドリーム」って言葉があるように、19歳2カ月にして竜王になった羽生善治九段、20歳での竜王獲得から9連覇を果たした渡辺明名人、令和初の「竜王名人」となった豊島将之九段、そして藤井竜王……将棋界のスターダムへと一躍かけ上がるのも、M-1チャンピオンと似ているよなあ、とも。

竜王戦第2局　©日本将棋連盟

高橋さんが藤井竜王にプレゼントしたものって？

　ちなみに藤井竜王と言えば、盤面で繰り広げる名勝負や衝撃の一手だけでなく、2日制のタイトル戦で頼む「カワイイご当地おやつ」などでも話題沸騰だが、今後注目したいのは「ネクタイ」である。なぜかと言えば、前述した棋聖戦防衛祝賀会に臨むにあたって、高橋さんは1つのプレゼントを用意していたのだという。

「お祝いの席に呼んでいただいたわけですし、棋聖戦のタイトル防衛、九段昇段、そして藤井竜王の誕生日も近かったので、何かをお祝いをお渡ししなければ、と思いました。そこでネクタイしかないと思ったんですが、生まれて初めて、ネクタイ売り場というところに行ってネクタイを買いましたね（笑）」

　高橋さんのプレゼントしたネクタイを装備して、藤井竜王が大事な対局に臨む日は来るのか。もしそれが実現したら「観る将」の高橋さんにとっては、何よりの僥倖になるはずだ。

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