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巨人・岡本和真の“飛ばし過ぎ”伝説「菓子折りを持ってよく謝りに…」恩師が期待する“3冠王”と驚いたゴールデン・グラブ賞
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph byHideki Sugiyama
posted2021/12/24 11:07
今季は2年連続でホームラン王&打点王の2冠を獲得した巨人・岡本和真。岡本を中学1年の時から知る智弁学園・小坂監督はその活躍を喜んだ
ただ、今年は状態がアップダウンする日々が続いた。コロナ禍の中で調子を維持する難しさもあったとはいえ、オリンピック日本代表に選出されず悔しい思いもあっただろう。
「それでも期待以上のことはやってくれていますよ。今年はホームランが40本まであと1本(39本)だったし、悪くはなかったはず。先日、たまたま連絡する機会があって、ゴールデン・グラブ賞の話になりました。ゴールデン・グラブ賞は一番獲りたかった賞だと話していました。プロに入って、守備がすごくうまくなったことに驚きましたね。もともとハンドリングはうまかったですが、反応が鈍いというよりボールを捕ればいいという感じでした。1歩目からの姿勢が格段に良くなったし、動きが速くなったと思います。高校での指導がいかに甘かったかということも分かりますよね」と自虐気味に笑う。
それでも投打で着実にスキルを積み上げていく教え子を、熱い眼差しで見つめ続ける。
「三冠王を獲れるくらいの能力はあると思います。再来年にはWBCが開催予定ですし、そこで日本代表になってほしい。教え子でも、今は気軽に連絡できません。(岡本は)すっかり遠い存在になりましたよ」
ちょっぴり寂しそうに聞こえるその言葉は、少し弾んでいるようにも感じた。
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