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大谷翔平が「スポーツ界の顔」に選出されず“論争”も勃発…“大谷派”キャスターの熱弁「この世界で誰が、彼より優れているだろうか」
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byGetty Images
posted2021/12/23 17:04
コミッショナー特別表彰を受賞した際の大谷翔平。今季はこのほかリーグMVPなど、多くの賞を受賞した
また、MLBのマンフレッド・コミッショナーからは特別表彰として「ヒストリック・アチーブメント賞」を授与され、二刀流の功績をたたえられた。その直後には、大リーグ選手会主催の「プレーヤーズ・チョイス賞」で年間最優秀選手とア・リーグ最優秀野手をダブルで受賞。さらに打撃のベストナインに相当するシルバー・スラッガー賞に続き、オールMLBチームにDH部門でファーストチーム(ベストナイン)、先発投手部門ではセカンドチーム入りするなど、表彰ラッシュは止まらなかった。
FTXのアンバサダー就任はどれほどスゴイ?
MLBの顔としては、既にシーズン中から推されており、6月下旬には、米ニューヨークのMLBオフィスの壁に大谷の特大写真が掲げられた。メジャー4年目で、パドレスのタティスJr.ら6選手と並ぶ、MLBを代表する選手に成長。7月中旬のオールスターには史上初となる投打の二刀流で出場した。そのプロモーションとして、大谷に特化したCMも作成された。野球界は、約1世紀ぶりの二刀流のパフォーマンスを惜しみなく称賛していた。
スポーツ界全体の顔には選ばれなかったものの、金融業界では“国際アンバサダー”として任命された。11月16日、暗号資産(仮想通貨)取引所のFTXが大谷と長期的なパートナーシップを結んだことを発表。大谷を「グローバル・アンバサダー」として、FTXブランドやデジタル資産への認識を世界規模で高めていく方針を示した。ショウヘイ・オオタニが世界的に、野球界の顔となった証拠だった。FTXのアンバサダーにはブレイディや、NBA選手のステフィン・カリー(ウォリアーズ)らも名を連ね、米4大スポーツのスーパースター達とも肩を並べるほどになった。
シーズン中、NFLやNBAのスター選手は二刀流の功績をたたえ、ツイッターなどのSNSで大谷のすごみを表現した。注目はもはや、野球界にとどまらないことは間違いない。野球の枠を超え、「スポーツパーソン・オブ・ザ・イヤー」に輝く日も、そう遠くないだろう。
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