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芸能界で苦しんだ“女優レスラー”青野未来がリングで見つけた輝き方「今やっと、プロレスが“武器”になった」《特別グラビア》 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2021/12/12 06:00

芸能界で苦しんだ“女優レスラー”青野未来がリングで見つけた輝き方「今やっと、プロレスが“武器”になった」《特別グラビア》<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

女優によるプロレス団体アクトレスガールズの青野未来。

アクトレスガールズは大きな転換点を迎える

 芸能界からプロレスに挑戦し、その魅力に目覚めてリングに集中するようになる選手も多い。“兼業”前提のアクトレスガールズからはたびたび選手が離脱している。女子プロレス最大手のスターダムには、元アクトレスガールズが実に5人。

 その一方、あくまで“二刀流”を追求する者もいる。青野は後者だ。

「プロレスに集中したいっていう人の気持ちも、凄く分かるんですけどね。でも役者は以前からの夢。それに今やっと、プロレスが“武器”と言えるようなところまで来れたので」

 入門してからはプロレス中心になっていたが、これからは芸能活動にも力を入れ直したいと言う。アクトレスガールズ自体も、大きな変化を迎えることになった。

 組織は存続するものの、プロレス団体としての活動は今年いっぱい。Beginning、Color'sの2ブランドは解散となる。来年からは「プロレスを用いたよりエンターテインメント性の高い公演へと移行」する(公式リリースより)。従来のプロレスとは一味違う、独自の“アクトレスガールズというジャンル”を追求していくことになりそうだ。これまで通り“プロレス界”で活動したい選手は、フリーないし他団体に所属することになるかもしれないという。

“女優でレスラー”青野未来が闘う理由

 来年からのアクトレスガールズ、その全貌はまだ分からない。青野も、今後についてはまだ発表していない。まずは年内の試合に全力で取り組まなければいけないのだ。13日には現体制最後の後楽園ホール大会がある。

 3年前、初の“聖地”大会は団体の命運をかけた大勝負であり選手たちにとっては大冒険だった。今では年数回の開催になったが「それができるようにしてくれたファンのみなさんに感謝を伝える大会にしたいです」と青野。メインは6人タッグマッチに決まった。KKMKに尾崎を加えた前&現タッグ王者チームが、SAKI&清水ひかり&水森由菜(プロレスリング我闘雲舞)と対戦する。

「これは私たちBeginningとシングル王者のSAKIさんたちColor'sの対戦でもありますよね。でもそれは今年限りで終わり。やっぱり寂しいです。でも何より勝ちたい。6人全員“自分が最後の後楽園のメインで3(カウント)取る”って思ってるはずです。遠慮してられない(笑)」

 リングで仲間を殴る理由、勝ちたい理由ならもう充分にある。芸能界に行き詰まりを感じていた女性は、この4年間で立派な“メインイベンター”になった。本人でさえ想像しないようなことが起きるのが、リングという場所なのだ。

(撮影=杉山拓也)

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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