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Jをめぐる冒険BACK NUMBER
久々の“日本代表アウェイ取材”で驚いたこと…「柴崎、南野、吉田のファンなんだ」と喜ぶ警備員、現地PCR検査や羽田の水際対策は?
posted2021/12/02 17:03
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Atsushi Iio
9年ぶりに訪れたスルタン・カブース・スポーツコンプレックスもまた、記憶の中の光景とは異なっていた。
テニスコートが並び、サッカーコートが4面、ちょっとしたスタンド付きのものから、陸上トラック付きのものまである。さらにその奥に「モール・オブ・オマーン」という名の大型ショッピング施設が建っている。
権田も驚いていた練習場周辺の変貌ぶり
日本代表の中にも僕と同様の感想を抱く選手がいた。
「前に来たとき、こんなのなかったですよ。バーって山があって、スタジアムだけポンってあった記憶が……」
2012年11月にザックジャパンの一員としてこのスタジアムを経験している権田修一が、YouTubeで公開された「Team Cam」の中で驚きの表情を見せていた。
オマーン入国2日目となる11月14日の夕方、日本代表のトレーニングに足を運んだ。
日差しが強い日中は30度を超え、歩いていると汗が吹き出すが、夕刻になるとかなり涼しい。僕とMさんは30分かけて、徒歩でスタジアムに向かった。
タクシーを使えば、所要5分くらいだろう。だが、地図を頼りに街を歩き、景色を眺めながら雰囲気を味わうことも、海外取材の醍醐味なのだ。
これが南米ならば迷わずタクシーに乗るところだが、オマーンはUAEやカタールと並び中東ではかなり治安の良い国で、夜に出歩いてもトラブルに巻き込まれる心配はない。
反町技術委員長に約2年ぶりの“リアル囲み取材”
トレーニング前に、反町康治技術委員長の囲み取材が行われた。コロナ禍になって以来、Jリーグでも日本代表でも対面取材は行われなくなり、オンラインでの取材に切り替わった。だから、反町技術委員長をリアルで囲むのも2年ぶりくらいかもしれない。
まずはオマーン戦に出場停止となった守田英正の所属クラブへの帰還について質問が飛び、28人という大人数を招集した狙い、前田大然の今シーズンの活躍ぶり、そして22年1月末に予定されているW杯アジア最終予選と話題が移っていった。
「具体的にはまだ決まっていないけど、その前に合宿をしたいと思っている」
技術委員長によれば、国内組中心の合宿だが、ロシアリーグやスイスリーグはウインターブレイク中だから、橋本拳人や川辺駿も招集する可能性があるようだ。
とはいえ、この時期は通常であれば国内組にとってオフ明けで、所属クラブの始動の時期と重なる。
「だから、調整が必要だよ。また俺が行脚して頭下げに行かないといけない。本当に大変な仕事だよ」
ソリさんお得意の嘆き節で、囲み取材はお開きとなった。