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野球クロスロードBACK NUMBER
「『仲良しチーム』になっちゃダメ」ホークス松田宣浩がベンチで感じた“違和感”…藤本新政権の来季は「悪あがきしたっていいでしょ!」
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2021/11/24 11:03
今年38歳を迎えたソフトバンク松田宣浩に、藤本博史新監督のもと“復権”を期す来季の意気込みを語ってもらった
「僕が個人の結果を最優先に考えることが、チームにとって一番のプラスやと思うんです。『もうそろそろ、悪あがきしたっていいでしょ!』ってね。ベテランだからってね、ポジションを与えてもらえるなんて考えないですから。そこはプロとして、しっかり奪い取っていかないと。この2年が悪かったけど、『松田、巻き返したな。逆境、跳ね返したな』って言われるくらい頑張りたいっすね」
個人成績に目を向ければ、通算1000打点まで16、2000安打まで189本と、大記録がちらつき始めている。松田自身も意識してはいるものの、そこをゴールにはしていない。
目指すべき場所は、まだまだ先にある。
「ビッグフラワーです。咲かせますよ!」
チーム最年長の和田毅が「松坂世代」で最後のひとりとなったように自分も――。オリックスの平野佳寿、西武の栗山巧と中村剛也、日本ハムの金子弌大と、今も第一線で奮闘する同年代と切磋琢磨し、生き残る。これが、プロ野球人生をやりきった「勲章」となる。
「『昭和58年世代』で最後までユニフォームを着る。究極の目標だと思いますよ。でも、打撃タイトルを獲ったことがなかったり、輝かしい実績がないなかで16年やってこられたからこそ、そこにはこだわりたいですね」
大いなる野望へ向け、悪あがきが始まる。
松田は具体的な目標をあえて示さなかった。「花を咲かせたい」とだけ言い、小刻みに首を縦に振りながら目をぎらつかせていた。
「ビッグフラワーです。咲かせますよ!」
泥臭くグラウンドにしがみつく。松田のいた場所には蓮のような鮮やかな花が咲く。
アッツォ~!
拳を振り上げ、ファンに雄叫びを届ける。
スタンドに黄色い花が咲き誇る。 (前編から読む)